ロワイヤン到着
伯爵館で荷を受け取ったサラたちは伯爵領都サイユを出てロワイヤンの街を目指す。
途中で援軍らしき軍隊を抜かしつつ、18人の騎馬隊で先を急ぐ。いつ勃発するか分からないため、少しでも早めに到着を、と気がせく。
予定通り一週間ほどで到着することになったが、今までの6人ほどの場合と異なり、18人規模であると宿屋にも苦労することになった。王都と領都の間は大きな街道であり交通量もあることから、それなりに大きな宿もあったが、領都とロワイヤンの間の街ではそれほどの規模でない街も多かった。
野営であれば割り切れたのだが、宿屋では男女の部屋割り、サラは別室にすべき等を年長のトリストフなどが気にしたからである。結局、屋根があるだけマシというサラの一言で、とにかく宿屋に全員が入りきれば良いという部屋割りになった。
ロワイヤンの街に着くと、サラたちの顔を知る兵士たちに大いに歓迎された。騎乗で急いできたサラたちと違い、代官本人は王都から馬車での移動中であるため、出迎えは代官の息子になった。前回の戦いの際に、悪魔教団から領民を守り大怪我をしたのをサラに治癒された彼である。
今回も大量の物資搬入に驚きつつ、以前は6人だったサラ隊長が率いる独立部隊の人数が18人と多くなったことにも驚きつつ戦力向上に期待が高まる。
以前は準男爵であったサラも今は子爵であることもあるが、人数が増えたことから兵舎も以前のように適当ではなく小さな一棟を丸々与えられることになった。
それはそれで、精霊たちの≪召喚≫や魔法の訓練などで他者の目を気にしなくて良くなるのでサラたちにとってもありがたい話であった。
それからしばらくは、またこの付近が戦場になりえるということから、サラたちは地理を把握するため、周りの砦や村を巡回する。代官からの案内人もついて来て、村民や兵士に対して回復魔法を使用したり、≪土壁≫魔法の応用で獣対策程度であった堀を強化したり、途中途中にいる魔物を排除したり、地元への貢献も並行して実施する。
特に新たに増えた魔法使いメンバには回復魔法などの訓練になり良い機会になった。お礼としてサラの≪高級鑑定≫の練習台にさせて貰うことも忘れない。また、魔法回復薬のための薬草採取や、街での薬草の買い込みを行っての調合も合間合間で行っておく。




