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世界最速のレベルアップ ~無能スキル【ダンジョン内転移】が覚醒した結果、俺だけダンジョンのルールに縛られず最強になった~  作者: 八又ナガト
第二章 ダンジョン踏破者と奪うモノ

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86 第三階層 『重囲迷路』

 第二階層を突破し、第三階層に辿り着いた俺を待ち受けていたのは、【重囲迷路(じゅういめいろ)】という名のクエストだった。


 第一階層や第二階層と異なり、通常のダンジョン内のような場所に巨大な迷路が広がっている。

 正解の道を選びゴールに辿り着けばクリアという単純なルールなのだが、問題は道中に現れる魔物だった。


 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


【スケルトンナイト】

 ・討伐推奨レベル:6000

 ・骸骨の姿で行動するアンデッド。ダメージを与えても一切怯むことなく反撃してくる。


 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


【スケルトンマジシャン】

 ・討伐推奨レベル:6500

 ・骸骨姿で行動するアンデッド。様々な種類の魔法を扱うことができる。


 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



 こうして実際に見るのは初めてだが、ダンジョン内ではわりとありふれた魔物。

 このうち、厄介なのはスケルトンマジシャンの方だった。


 第三階層は迷路というだけあり、道幅はかなり狭い仕様になっていた。

 そのためスケルトンマジシャンが放った魔法を回避するのは、かなり困難だったのだ。


 加えて、スケルトンたちは俺を見つけるとすぐに他の仲間を周りから集める。

 前方と後方から同時に襲われた時は、正直死ぬかと思った。


 でもご安心を。そんな危機的状況でも大丈夫!

 そう、ダンジョン内転移さえあればね!



「ダンジョン内転移」



 索敵を使用することによって、壁の向こう側の通路に魔物がいないことを確認した上で、ダンジョン内転移を使って移動する。

 こうすることによって戦闘を避けながら進むことができていた。


 ただ一つ問題なのが、この迷路が尋常じゃなく広大であるということ。

 範囲限界まで索敵を使用したとしても、ゴールがどこにあるのかは分からない。


「一応、目星はついているんだけどな」


 索敵を使用したところ、ある方向だけ魔物の量がかなり多かった。

 それもまるで何かを守るように散らばっている。

 となると、その先にゴールがあると推測するのが自然だろう。


「これだけの量をダンジョン内転移だけで突破できるかは不明だが、やるしかないか」


 覚悟を決めると、隠密も併用しながら俺はそちらに向かった。

 どうしても魔物と遭遇することはあったが、仲間を呼ばれる前に瞬殺することによって難を逃れる。


 そしてとうとう、俺はその場所まで辿り着いた。


「……見つけた」


 ここまで複雑な迷路を進んできたが、最後に待ち受けていたのは数百メートルにも及ぶ一本道。

 その先に光り輝く空間――ゴールが存在する。

 クエスト開始前にゴールの映像は見せられていたため、罠ということもないはずだ。


「ゴールまであと僅かなわけだが……さすがにそんな簡単にはいかないよな」


 ゴールに続く一本道には、大量のスケルトンたちが鎮座していた。

 数十体ごとに、いくつもの塊になっている。

 あの魔物たちを乗り越えないと、ゴールにはたどり着けない。


「――――ッ、この音は!」


 背後から、数百を超えるであろう魔物の足音が聞こえる。

 隠密はまだ作用しているはずだが、なんらかの手段によって俺がここにいるのが分かったらしい。


「このままだと挟み撃ちだ、行くしかない!」


 素早く決断し、俺は駆け出した。

 援軍がやってくる前に、この難関を突破する!


「――――!?」

「――――!」


 隠密を使用したまま急襲を仕掛け、先頭にいるスケルトンたちを倒しその防衛線を突破する。


 そこでようやく敵も俺の存在に気付いたようで、反撃を試みようとしていた。

 魔法が放たれるよりも前に、接近し倒さなければ!


 その考えのもと高速で突き進むも、半分を過ぎたあたりで、とうとうその瞬間は訪れた。


「――――!」

「くっ!」


 30メートルほど先にいるスケルトンマジシャンが、通路を覆いつくさんばかりの巨大な炎の球を放ってくる。

 回避は不可能。真正面から受け止めるしかない――普通ならば。


 だけど俺はその場で立ち止まると、タイミングを見計らって小さく呟いた。


「ダンジョン内転移」


 数秒後、俺は炎の球の()()()()にいた。


「作戦成功だ」


 こちらに迫ってくる魔法の向こう側へ転移することにより攻撃を回避するという、普通ではありえないような方法がうまくはまった。

 敵の対応が遅れている間に追撃を仕掛け、どんどん先に進んでいく。


 そして――



『第三階層 クエスト【重囲迷路】をクリアしました』


『第三階層攻略報酬 レベルが150アップしました』



 ――俺は無事に、第三階層を突破するのだった。



 そして、続く第四階層で待ち受けていたのは【死獣の宝玉(しじゅうのほうぎょく)】。

 俺を殺すために用意されたとしか思えない、最高難度のクエストだった。



  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


 天音 凛 19歳 男 レベル:7191

 称号:ダンジョン踏破者(10/10)・無名の剣豪・終焉を齎す者(ERROR)

 SP:2710

 HP:52780/56670 MP:9860/15240

 攻撃力:13120

 耐久力:10400

 速 度:13440

 知 性:12750

 精神力:10320

 幸 運:11880

 スキル:ダンジョン内転移LV18・身体強化LV10・剛力LV10・金剛力LV7・高速移動LV10・疾風LV6・初級魔法LV3・魔力回復LV2・魔力上昇LV5・索敵LV4・隠密LV4・状態異常耐性LV4・鑑定LV1・アイテムボックスLV4・隠蔽LV1


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『【隔絶の魔塔】内、合計レベルアップ数:587レベル』(第三階層終了時点)

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 通常のダンジョンと違い、様々な試練が用意されているのを見ると、まるでアトラクションのようなダンジョンだな。
[良い点] 踏破したらどんな報酬が有るか気になる
[気になる点] なんかまっとうにレベル上げをするバトルものになっちゃいましたね
感想一覧
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