第83話:伯爵が想像以上だったんだが⑨
「は、橋……ですか? しかし我々はやり方も何も……」
「その辺は王都から職人を派遣するよ。やり方を覚えて、できる仕事をやってくれればいい。日当は金貨二枚でいいな?」
「に、日当をいただけるのですか⁉︎」
兵士たちがどよめく。
「当たり前だろ。給料なしでお前たちどうやって生活するつもりだ……?」
「い、いえ……そ、それはそうなのですが……我々の今の給料よりも高く……その」
「え? 今までそんなに低かったのか……?」
命をかけて自分を守ってくれる兵士たちに支払う金もケチってたのか……。
ダスト伯爵、想像以上にケチ臭いな。
「しかし、技術を教えていただき、我々には余りある報酬までいただいていたら、それはもう罰でもなんでもないのでは……?」
「俺にとっては罰だから、それで問題ないだろう。それとも、何か他にやりたいことでもあるのか?」
「い、いえ……! ほ、本当にありがとうございます‼︎」
兵士たちは、何度も深々と頭を下げた。
「こんな素晴らしいお方に剣を向けた自分が恥ずかしい……」
「伯爵から聞いていた話とまるっきり違うじゃないか」
「俺は一生このお方について行くぞ……!」
やれやれ、ベタ褒めされるのはどうも慣れないな。
「アレリア、アイナ、スイ、アース。そろそろ王都に戻ろう。スイ、悪いが飛べるか?」
「いつでも大丈夫だよー」
「助かる」
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