表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【WEB版】転生無敗の異世界賢者 〜ゲームのジョブで楽しいセカンドライフ〜  作者: 蒼月浩二@転生無敗 漫画(3) 6月27日発売


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

73/186

第72話:言うことを聞かないんだが

 黒いもやが竜の形を造っていき、あっという間に黄金の巨大な竜が姿を現した。


「ガウルルル……人間……よくも我が領地を荒らしてくれおったな……」


 意外……でもないか。

 竜が言葉を話すなんてよくあることだ。


 むしろ言葉を話せるなら好都合。

 暴力でねじ伏せると言うのはあまり俺好みじゃないし、説得してみるとしよう。


「勝手に雨を降らせたことは悪かった。だが、こっちにも色々と事情がある。黄眼の翼竜、お前は何を望んでいるんだ?」


「我が望むことなど人間如きに叶えられるか! 我の眠りを邪魔した罪、命をもって購え!」


 あー、対話不可能なパターンかよ……。

 しかしステータスを見た感じはスイより低い感じなので、戦っても負けるということはないだろう。

 以前より魔法書のおかげでパワーは底上げされているし、レベルも上がっている。


 地属性の相手に水属性は有利にならないから、スイの効果がアドバンテージにならないのはちょっと残念ではあるが。


 ガウルルル!


 竜から黄金のブレスが飛んできた。

 かなり大きい。正直避けてしまいたいが——


「な、何よアレ……! 竜っていうのはあそこまで規格外なの!?」


「ユーキ、逃げましょう! さすがに相手が悪いです!」


 俺だけならなんとかなっても、二人はまだまだ竜を相手にするには力不足。

 守りながら戦うしかあるまい。


 となれば、ブレスを結界で防ぐか、それとも——

 俺は聖剣エクスカリバーを一振り。


 風属性を加えることで地属性に対して有利な条件で応えた。


 ヒュー……ポッ!


「え……? 何が起こったの!?」


「ブレスが……消えました……」


「ガウルルル……?」


 黄眼の翼竜を含め、俺以外の全員がクエスチョンマークを浮かべていた。

 いや、ふと隣を見るともう一匹の翼竜だけは状況を把握していたみたいだが。


「まあ、タネも仕掛けもない簡単なトリックさ。ブレスを風属性が乗った斬撃で吹き飛ばした——ってことだな」


「ガウルルル……? そ、そんな馬鹿な……」


 硬直する黄眼の翼竜。

 俺はやれやれと肩を竦めた。


「ご主人様ー、あのバカと話してきていい?」


「あのバカってのは黄眼の翼竜のことか? 好きにするといいぞ」


「ありがとー」


 スイはふわふわと上空を駆け上がっていき、黄眼の翼竜の目の前まで移動した。

 そして、小型化を解除して本来の巨大な竜の姿になる。

 何をするのかと思えば、スイが何かするということはなかった。


 それなのに、黄眼の翼竜の様子が何かおかしい。


 身体中から汗をかき、ぎこちなく右往左往するのだった。


「ガウルルル……先輩……勘弁してください……」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ