第136話:パワーストーンを作ったんだが②
……驚いたな。
本当にできてしまった。
汚かった魔石の見た目は透明感のある深紫色に変化し、黒い濁りは消滅していた。魔石の周りからはほのかに発散される魔力を感じる。
直接パワーストーンというものを見たことはないが、同じ効果を得られるはずだ。
『創造魔法』は『錬金術』と似たスキルだが、明確な違いがあった。
その違いは、既にある特性を組み合わせて新たな特性を作るのではなく、無から有を創造するという点。
魔力を増幅させるようなことは『錬金術』ではできない。ただし、少なくとも今の俺の『創造魔法』のスキルレベルでは最初からレベル5の光り輝くポーションを作れるという感覚はない。
適材適所で使い分けをするのが正しい使い方なのだろう。
「これでどうだ?」
手のひらの上に乗せて、四人に見せる。
「すごい……E級くらいのパワーストーンと同じくらいの魔力……」
「普通なら捨てるような魔石で作れちゃうなんて……さすがはユーキです!」
「パワーストーンって作れるんだ! こんなの初めて見たよ!」
「ユーキ伝説……メモメモ……」
E級ってことは、F級よりワンランク上だろうから、金貨百枚以上の価値になるのか。
「でも、素材がこれだとE級が限界か……」
「B級までなら流通量も多いし、ユーキが加工すればS級レベルのパワーストーンとかできちゃうんじゃない?」
俺の独り言に、ミーシャが反応した。
「確かに、できるかもしれないが……」
S級というのが、市場流通しないレベルのパワーストーンだとするなら、そこで満足していいのだろうか?
何段階も高いランクのパワーストーンを作ることができるなら——
「どうせなら、最強のパワーストーンをさらに強くして一番最強のパワーストーンが欲しくなるよな」
一番最強……自分で言っていても意味がわからないが、端的に表現できる言葉としてこれがベストだった。
やり込みゲームオタクの血が騒いでいるのかもしれない。晩年は最弱キャラ『遊び人』を最強まで育てたが、昔は最強キャラを更に強くするという遊び方もしていた。あれはあれで楽しかった。
「確かにロマンは感じるよね〜」
ミーシャも、他の三人も……そして俺自身も夢物語だと思っているが、いつか必ず最強の魔石を手に入れ、一番最強のパワーストーンを創造しよう。
そう心に決めた。
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