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夜空の下で

月神サキさんにリクエストいただきました


リグリスとらぶな話


むしろリグリスがでると糖分しか分泌されないのはなんでなのだろうか。


ちなみに、本編でリグリスと名前を呼ぶ練習(笑)をした後のお話です。

らぶになってるのだろうか……

 お風呂からあがって、どきどきしながら水を飲んで。

 まだ少し水分が含まれたままの髪を拭く。乾いた段階で、指輪になっていたものがリボンになって、私の髪を軽く結ってくれる。



「ひなみ様、お風呂もらうよー?」

「あ、うん。ごゆっくり!」

「……どうかしたの?」



 ひょっこり地下室から現れたイクルがお風呂に行こうとして、私の顔を覗き込む。

 一瞬びくっとしてしまったけれど、大丈夫。ばれてはいない、はず。



「ちょっとのぼせたみたい。少し屋上で風にあたってから寝るよ」

「そう? 風邪じゃないならいいけど、はやく寝なね」

「うん。ありがとう、おやすみなさい」

「ん、おやすみ」



 やはり顔が赤かったんだ。自分の頬を手で包んで、その熱を逃がそうと屋上へ向かう。

 今日は、その……自分から神様、じゃなくて、リグ様に話しかけてみようかなと、思うのですよ。

 私はそっとリボンに触れて、その効果を確認する。



 《加護の花リボン》

 リグリス神の加護がついたリボン。

「リグ様」と名前を呼ぶことにより、リボンが防御形態へ変形する。

 攻撃を受けそうなとき、危険なとき、その意図を持って呼んだときのみ発動。

 たまにリグリスと話が出来る。



 そしてこれが指輪になると、夜の間だけ……その、リグ様と、話ができるようになる。



 なので、私は指輪になったら頑張って話しかけようと思う……って、あれ。

 そういえば、このリボンもリグ様と話ができるんだ。



「でも、たまに話ができるって……いつだろう」



 それとも、名前を呼べば届くのだろうか。



 満天の星空の下、大きくひとつ深呼吸。

 眼前の森を見渡して、気持ちを落ち着かせる。そして、気付いたときには既に私の口からそれは漏れていて。



「…………リグ様」



 呟いて、はっとして、頬が熱くなった。

 やばいやばい、私ったらなんて恥ずかしいことを。突然名前を呼んでしまってごめんなさい!



「あぁもう、恥ずかしい……」

『恥ずかしいの?』

「うひゃあっ⁉︎」



 やばい、変な声がでた。



『ひなから呼んでもらえるなんて、嬉しいな。それに、名前もちゃんと呼んでくれた』

「あ、その……はい」



 まさか本当に繋がるとは思わなくて。たまにとあるから、できないだろうと心のどこかで安心していた。

 だからたぶん、こんなに大胆にリグ様と呼べたわけで。返事があると、すごい、その……恥ずかしいよぉ‼︎



『どうしたの、百面相?』

「いえ、そういうわけでは……うぅ」



 くすくす笑うリグ様の声が直接響いてきて、さらにそれが羞恥を誘う。



『……アグディスに行くのが、不安?』

「あ……! その、少しだけ。すみません、ちゃんとできなくて……」

『うーん。そうだねぇ、ひな。確かに僕は玩具になってって言ったけど、そんなに悩まなくて、かたくならなくていいんだよ。もっと素直に、この世界を感じて生きてくれればいい』

「素直に……」



 ぽつりと呟けば、『そうだよ』と。優しいリグ様の声が聞こえて。

 いつもリグ様に甘えてしまっているけれど、私はそう甘えていい存在ではなくて。

 その割にはすごく甘やかされてると思うのですけども。

 玩具だから、そう……なんだろうな。ポジション的には、テレビに出てるお笑い芸人のようなところだろうか。

 見てるリグ様を楽しませる、的な。そんな感じだと思っていたのだけれども。



『ふふ、ひなはやっぱり可愛いね。ねぇ、ひな。玩具なんだから、僕に可愛がられていればいいんだよ。そうは思わない?』

「え、えと……」



 それはぬいぐるみ的なポジションということなんだろうか。



「お笑い芸人じゃなくて?」

『お笑い芸人? やだな、違うよ。ひなは僕の大切な……そうだね、ぬいぐるみって言ったほうが近いかもね』

「!」



 芸人じゃなかった!

 ぬいぐるみだったと思いつつ、それはそれですごく恥ずかしいのですが。



『まぁ、そういう訳でもないんだけど……それはおいおいだね。今はこのままでいい、ひながもっと強くなるまではね』

「……はい。頑張って、ポイント貯めて、強くなりますね!」

『うん。心強いね、ひな』

「……リグ様がいるから、です。ひとりぼっちだったら、きっとこんなに幸せじゃなかったです」



 リグ様のとの交換日記と会話がなかったら、心が壊れてしまっていたんじゃないかとすら思う。

 私に無理難題をかせているようでいて、実はとても優しい。



「リグ様」

『うん?』

「……ありがとうございます。私は今、幸せです」

『うん。僕も幸せ』



 えへへ。

 なんだかあったかい気持ちになって、今日の幸せな夜は終わりを告げた。

まろ「げろげろなのである〜」

イクル「……何してるのさ」(お風呂あがり)

まろ「イクルはほかほかで大変うらめしいのである。屋上でお昼寝してた私に謝罪してもいいくらいである‼︎」

イクル「もう夜だけど……」

まろ「糖分を取りすぎて泣きたいのであるううぅぅ……」

イクル「?」

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