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人魚の村に到着。

『ロックー初めて苦手かもしれない』

 ラッキーはメイが相当苦手らしい。


「ちょっと迎えに行ってきますね」

 サンがメイを迎えに行っている間にみんなに確認をしておく。


「サンからの要請があって、人魚の村を助けに行こうと思っているけど、無理だけはしないでくれよ。半魚人がどれだけ強いかわからないけど、水中戦になるからな。ラッキーは水中でも戦えるのか?」


『呼吸ができればなんとかなるかな。ただ、身体の動かし方とか抵抗とかやってみないとわからない』

「パパー私も水中どんな感じになるか楽しみー」

「僕は、魔王城にいるときに水中でも戦ったことがありますので、お任せください」

「エルフは水中で戦うとかないので初めてです」


 やっぱり、水中での戦いに一抹の不安が残る。

 俺自身、水中で戦えるのかと聞かれると戦えるのかは正直わからない。

 色々な経験はしてきてはいるが、半魚人という水中での戦いのエキスパート相手にどこまで戦えるのかは未定だ。


 せめて、水がなくなれば別だが。


「お待たせしました。メイはちょっと静かにしててもらいますので話を進めたいと思います」

 メイはサンの触手でぐるぐる巻きにされて丘の上に転がされていた。

 ふざけるのもいいけどね。

 切り換えって大事。


「サン、一番の目標は半魚人からの人魚の奪還ということでいいんだよな? 半魚人を倒す必要はないんだろ?」


「もちろんです。できれば人魚の村も奪還したいところではありますが、贅沢は言っていられませんので。なんとか人魚たちを解放したら、あとはこちらでやってみます」


「わかった。それじゃあ人魚奪還まで手伝うよ。ただ、俺たちも水中戦は初めての奴らが多いから危なければ撤退させてもらうからな」


 それから俺は箱庭のことをメイとサンに伝えておく。

 もし、うちのメンバーが危なくなったときには逃がす方法を知っておかないとまずいからだ。


「人間の魔法は便利なものですね。こんな魔法初めてみました。世界は広いですね。人魚の村もゆっくりとした時間が流れて楽しかったですけど、こうやって外を知るのもいいものですね」

 サンはずっと感心していた。


 全員にエア草を渡し、一度使えるかどうかを試してもらう。

 最初は慣れていなかったが徐々に水の中でも動きが良くなっていく。


 特にガーゴイルくんはすごかった。

 風魔法を上手く使い、水中でも高速移動を可能にしていた。

 

 今回かなり活躍してくれそうだ。


 ラッキーは……微妙な犬かきをしているが、最後まで戦えるのかは微妙なところだ。

 小竜騎士たちは海上から水中に高速で海の中に突入していく。

 海の中でも呼吸ができるワイバーンたちは上手く翼を使いながら海の中も泳いでいる。

 かなり器用だ。


 それに武器を持ったまま振り落とされないオレンジアントたちもすごい。


「みんなそれぞれ準備できたら行こうか」

 それぞれが水中での動きを確認し、一度箱庭の中に入ってもらう。

 俺はサンの上に乗り人魚の村を目指すことにした。

 メイは……まだ縛られ転がされていた。


 サンのスピードは、ラッキーが陸上を走るのと同じくらい早かった。

 海の匂いと、水しぶきが気持ちいい。

 これから戦いにいくとかじゃなければ、すごく楽しそうだ。

 水もきれいで今度はみんなで釣りにでも来たいものだ。


 しばらく海上を進んでいくとサンが止まる。

 海の中にはゴツゴツとした岩が転がっているだけだが、特に村といった感じではない。

「ここなのか? 村のようには見えないが」

「普通にはわからないようになっていますので。ここの下に人魚の村があります。みなさん準備してください」

「ふがっふがっふがっ」

 メイはサンの上で縛られたまま転がりながら暴れていた。

 口まで縛る必要はなかったか?


「外してもいいか?」

「そうですね。メイ静かにしてくださいね」


 サンの触手が自然とメイから離れていく。

「わかってるわよ。さすがにここまで来てバカなことはしないわよ」

 メイはそのまま海の中に飛び込みふわふわと浮いている。


「全員でてこい!」

 従魔たちが召喚される。シエルは戦闘に向かないがシエルが歌を歌い、全員に支援魔法をかける。

 俺もシエルに負けていられない。


 スピード、攻撃力、防御力、魔力増強……その他モロモロ。

 どれだけ強敵なのかわからないからな。少し過保護くらいでいいだろう。


「ちょっちょっと! なんなのこの力! すごい力が溢れてくるわよ!」

「これは……もし単独で受けてたら最強になったと勘違いしてしまいますね。ラッキーさんやドモルテさんたちを見てしまうと最強というのが、どういうものかわかりますけど」


 少し大げさにメイとサンが言っているが、今まで海の中だったから支援魔法とかあまりやってもらったことがないのだろう。


 全員がエア草をつけ、シエルは俺たちに敬礼すると箱庭の中に戻っていく。

 水の中ではシエルは戦えないから仕方がないな。


「よし! それじゃあいくぞ!」

「おぉーーーー!」


 サンの背中に捕まり海底まで進んで行く。

 海底には黒いゴツゴツした石が転がっているだけのように見えたが、よく見ると洞窟のように穴が空いている。


「あそこから入ると人魚の村になります」

 俺たちはいよいよ人魚の村へやってきた。

 そこには驚くべき情景が広がっていた。

ラッキー「更新が遅れているが、他の小説更新が忙しいのかなー」

ロック「違うみたいだよ。椅子に座り続けて腰痛悪化したらしいよ」

ラッキー「私が思いっきり肉球で押してやるしかないわね」

ロック「手加減するつもりないだろ。作者破裂するからな」


更新頑張ります!

★とブックマークで応援してもらえると非常にがんばれます。

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ラッキー「どこの本屋にも置いてあってよかったな」 ロック「ラッキー実はそれは……」 ラッキー「うっ売れ残りってことなのか?」 ロック「今は自粛中だ! きっとコロナが終われば……いやネットで今すぐ注文しよう!」 ご自宅での暇つぶしにぜひネット通販などからお買い求め頂ければと思います。 このままだと……ラッキーの肉球によってはじける可能性が。  テイマー養成学校 最弱だった俺の従魔が最強の相棒だった件
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