表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/51

海の底で9

 女王によると、アクアフィリスの騎士団や海に存在する他の国も、海の精霊をどうにかするべく動いているらしい。

 当然といえば当然だ。

 海の精霊は暴走状態で、海に暮らす生き物たちにも被害が出ているという。

 でも『どうにかする』って、たぶん討伐も視野に入ってるよね……。

 それはまずい。一番やっちゃいけない。

 繰り返すけど……万が一、海の精霊が消滅したりしてしまったら、この辺り一帯がどうなるかわからない。

 一応、女王に頼んでアクアフィリスの騎士団には決して精霊を傷つけたりしないように命令を出してもらったけれど……。

 早くなんとかしないといけないと焦るわたしは、女王にアクアフィリスの書庫を見せてもらえるようにお願いした。

 許可を得たわたしは、ミュウに書庫まで案内してもらう。その途中――


「やあ!」


「ええい!」


 通りがかった部屋の前から、聞き馴れた声がして、わたしは止まった。

 扉から中を覗く。そこに居たのは――


「どうしたチコくん! もっと本気で打ってこい!」


「言われなくてもやりますよぉ!」


 お互いに、武器を構えるロゼとチコだった。なにやってるんだろう。


「む、クロ!」


「クロさあああああん!」


 わたしに気がついた二人が、ものすごい勢いで同時に駆け寄ってくる。


「心配したぞ!」


「チコの方が心配しましたぁ!」


「あ、あはは……二人ともありがとう。ところで、なにやってたの?」


「訓練だ」


「訓練ですぅ」


 二人が揃って答える。実は仲良いんじゃないか?


「……訓練?」


「ああ、次こそは遅れを取らないためにな」


「はい、今度こそクロさんを守ってみせます!」


 意気込む二人は、訓練に戻る。

 うーん、やっぱり仲良くなれると思うんだけどなぁ……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ