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ブーバンさまと夏歌
夜が綺麗に見える事がある
誰もいない地下道への入り口
フロントガラスから見えるライト
車内から流れるワルツ・フォー・デビー
夜が綺麗に見える事がある
タバコの煙に朧月
窓に貼り付く雨蛙
琥珀色した焼酎グラス
夜が綺麗に見える事がある
ほろ酔いの足取り
無くすキー ぼんやりと叩くポケット
やがて鼻歌と共に歩き出す轍
夜が綺麗に見える事がある
露光る傍らの草
愛の光灯らす蛍
響く蛙の恋の歌
夜が綺麗に見える事がある
さわさわとそよぐ風
火照る首すじ
酒か宵歌か
待人の家へ 帰る畦道




