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継続は魔力なり《無能魔法が便利魔法に》 Web版  作者: リッキー
第十四章 最終決戦編

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エピローグ

本日で完結!

ここまで読んでくださり本当にありがとうございましたm(_ _)m


 SIDE:ノーラ


「ほらほら。お爺ちゃんがいるから安心するんだぞ~」


「う、うう……おんぎゃあ~~!!」

 私が抱く赤ん坊に、お爺ちゃんとなったお父さんが近づくと、赤ん坊は大声で泣き始めてしまった。


「あらあら。お爺ちゃんが怖いのね」

 そう言いながら、お母さんが私から赤ん坊を取り上げると慣れた手つきであやしてしまった。


「ふふふ。お母さんに似て、元気な赤ちゃんね」


「え~。私にそっくり? どっちかというと、ディグに似てない?」

 この小さな体。将来は絶対に低身長がコンプレックスになるわね。


「そう? この目とか、絶対にノーラよ」


「それを言ったら、この黒髪はディグのでしょ」


「お爺ちゃんの黒髪を遺伝した可能性もあるわ~」


「……まさか、初孫がノーラたちとはな。てっきり、俺はカインが最初かと思っていたよ」

 孫に怖がられ、ショボンとしていたお父さんが私とお母さんで誰に似ているのか言い合いをしている間に復活したようだ。


「そうね~。ちょっと前まで、お金しか興味なかった小娘だったのに、人ってわからないものね」

 まあ、お母さんたちの言うことは、自分でもそう思う。

 私は物心ついたときから、お金のことばかり考えていたし、その為に生きていたと過言ではないと思う。

 私自身、こんな早く結婚するとは思っていなかったし、子供まで生まれるとは思っていなかった。

 それこそ、小さい頃から相手がいたネリアよりも早いとは思わなかった。


「ディグくんの何が娘をここまで変えてしまったのかしらね?」


「庇護欲をそそらせるこの見た目じゃないですか?」


「そうそう。お母さんに似て、自分よりも小さい子が好みなのよ」


「え、ええ? レオくんは、私よりも大きいですよ?」


「エルシーがレオを好きになった時って、レオがまだ初等学校に通っているような子供だった時よね?」


「あ、えっと……」

 珍しく、お母さんが言い負かされている。でも、そうなんだ……私は、お母さんにとことん似てしまったのかもしれないわね。

 ディグの庇護欲がそそられるところに惹かれてしまった自覚はある。


「ぼ、僕は……たまに見せる感情的なところ、凄くす、好きだよ」


「うわ~。普段、まともに話さないのに! こういうときだけそういうこと言わないでよ!」

 私がジーと見ていて、好きな理由を求められていると勘違いしたディグが顔を真っ赤にして、恥ずかしいことを口走ってしまった。

 おかげで、こっちまで顔が真っ赤だ。


「ふふふ。ノーラは、ディグくんに任せておけば問題なさそうね」


「そうだな」

 なによそれ! 私が面倒を見ている側なんだけど!


「ノーラ姉ちゃん! 赤ちゃん見に来たよ!」


「俺も来たぞ!」

 お母さんたちに抗議しようとすると、ネリアとキールが部屋に入ってきた。


「ネリア、わざわざ来なくて良いのに……」

 今、ネリアは魔界にて次期魔王妃として花嫁修業をしている最中だ。

 再来年に、グルさんが魔王の座から退いて、キールが魔王決定戦で優勝できれば晴れてネリアは魔王妃となるらしい。

 そんな大変な時期に、わざわざ来てもらったら申し訳ないわ。


「何を言っているのよ。キールがいれば一瞬で移動できるんだから、気にしないでよ」


「そう……。それで、その手に持っているのは何?」

 私と話しながらネリアが魔法袋からカメラを持ち出したのを見て、私は思わず指摘してしまった。

 もしかして、私たちを撮るつもりじゃないわよね?


「赤ちゃんの写真を撮って、お姉ちゃんに送り届けないといけないんだから!」


「え? ローゼに見せるの? やだ! 恥ずかしいわ!」

 ただでさえ、写真を撮られるのは恥ずかしいのに、ローゼに渡すなんてもっての外だわ。

 あの子は今、エルフの王宮で暮らしているのよ? エルフたちがたくさん出入りする王宮に飾られたりなんてしたら、恥ずかしくて死ねるわ!


「ダ~メ。オーロにお土産として持たせるんだから! ほら、赤ちゃんを抱いて、二人で寄り添って」

 そういえば、もうそろそろオーロの船が完成するんだったわね。

 ディグを拘束して、船の完成を送らせようかしら……。


「せっかくなんだから撮って貰えって。良い思い出になるぞ?」


「そうよ。子供の成長を記録するためだと思って撮りなさいって」


「うう……」

 そこまで言われたら、断ることできないじゃない。


「もう、諦めて笑いなさいって!」


「わ、わかったわよ……」


「ディグも表情が硬いわ! 頑張って笑って!」


「う、うん……」


 SIDE:ロゼーヌ


「この二年で、里にも活気が戻ってきたわね」

 里の中をエルフたちが活発に行き交い、皆の顔が笑顔で溢れている。

 結界で囲われていた以前の里に着々と戻ってきているわね。


「これも全て、ローゼ様のおかげです」

 そう隣で私にお世辞を言うのは、相変わらずエルフの纏め役としていろいろと助けてもらっているローダンだ。


「そんなことないわ。私は指示を出しただけ……頑張ってくれたのは、あなたたちと戻ってきてくれた若いエルフたちじゃない」

 ゲートで人間界に避難していたエルフたちを帰すときに、ついでにエルフに帰りたいと言う若いエルフたちも連れて帰ってきた。

 あと、奴隷になってしまったエルフたちを見つけ次第お父さんに買い取って送って貰うようにしている。

 奴隷の買い取りの資金は、今後ノーラの貿易業が始まったらエルフの魔力が詰まった上質な魔法石で払うということになっている。


「そんなことありませんよ。ローゼ様がいたからこそ、こうして効率よく復興できたのです」


「相変わらず頑固ね」


「そうですか? これでも、孫ができて丸くなったと言われるのですが?」

 普段の性格が丸くなったというより、孫の話をしているときだけデレデレした顔をしているから、全体を通して丸くなったというだけじゃないかしら?

 ちなみに、ローダンの娘であるアンヌは人間界で暮らすことを選んだそうだ。

 孤児院での仕事もあるし、夫はもうすぐミュルディーン家の騎士団長だ。

 こっちに来る理由はないでしょうね。


「女王様! 船が見えました! オーロ様の船で間違いありません!」


「おお、遂にですな! それでは、迎えの準備をしましょう」


「そうね」

 知らせを聞いて、すぐに私は窓から顔を出して、海に向かってローゼから貰った望遠鏡を覗く。

 ふふふ。本当だ。やっとね。


「わあ。女王様が笑ってる~」


「ふふふ。そりゃあ、二年ぶりの再会ですもの」


「健気よね~。迎えに来るという約束を守るために、一回も島から出なかったのですから」


「うるさいわね……。あの人たち、わざと私に聞こえるように言っているでしょ」

 ちょっと離れた場所で、少し笑った私を見たメイドのエルフたちがキャッキャと騒いでいた。

 失礼ね。私だって笑うわよ。


「エルフはなかなか人族のように恋というものをしませんからな。皆、気になってしかたないのでしょう」


「こ、恋ね……」

 ローダンの何気ない言葉に不覚にも顔を赤くしてしまった。

そうね……。私は、この二年間オーロに恋い焦がれていたんだわ。


「フハハハ。女王様もそんなお顔をされるのですな。恋する乙女の顔をしてますぞ!」


「そうやってあなたまで……」

 私は、もう耐えられなくなったので、窓から飛び降り、結界で足場を作りながら海に向かった。



「ローゼ~!!」

 遠くからでも誰の声かわかるほど、大きな声で私の名前を呼ぶオーロは、船が浅瀬に来ると、バシャン! と音を立てながら海に飛び込み、私のところまでやってきた。

 船長が最初に船から降りるなんて何を考えているのよ。

 などと思いながらも私も我慢できなくなり、海に足を突っ込みながらオーロに抱きついた。


「ローゼ! 迎えに来たぞ!」


「もう、遅いわよ。二年も待ったのよ?」


「ご、ごめん……」


「冗談よ。わざわざ迎えに来てくれてありがとう」

 チュッ。


「……!!」

 感謝の気持ちを込めてキスをしてあげると、顔を真っ赤にしてオーロは黙ってしまった。


「ふふふ。それじゃあ約束通り、二人で世界を回りましょう?」


「そうだな! あ、そういえばこれをネリアに渡せって言われていたんだっけ」


「ちょっと! 手紙を持っていたのに海に飛び込んだの!?」


「ご、ごめん……。一秒でも早くローゼと会いたくて」

 もう、そう言われたら怒れないじゃない。

 そんな憎めないオーロから手紙を受け取り、破らないように慎重に紙を広げる。

 あ、中身が濡れないようにちゃんと防水の袋になっているのね。

 流石ネリア、オーロの性格をちゃんとわかっているわ。


「あら……ふふふ」


「ん? 何が書かれていたんだ?」


「見なさいよ。ノーラもディグも笑顔が下手すぎ」

 袋に入っていたのは、きっと最近産まれたというノーラの赤ちゃんとノーラ、ディグが写っていた。

 二人とも、口角を無理矢理上げただけで、とても笑顔とは呼べなかった。


「ハハハ! 本当だ。あいつら、口がガチガチじゃないか!」

 ふふふ。これ、私の部屋に飾っておこうかしら? これを見ていたら、毎日クスって笑えそうだわ。

 そんなことを考えていると、もう一枚写真が袋に入っていることに気がついた。

 そして、その写真には、ノーラの字で『飾るならこっちを飾ること』と書かれていた付箋が貼られていた。


「どういうこと? ……ああ、そういうことね」

 首を傾げながら付箋を剥がすと、今度はノーラとディグと赤ちゃんを中心にして、その周りにお父さんやお母さん、ネリアとキールが写っている集合写真だった。

 こっちは、ノーラもディグも自然な笑顔をしている。確かに、飾るならこっち一択ね。

 まあ、硬い二人も面白くて好きだから、私はどっちも飾るんですけどね。

 それにしても……皆、元気そうで良かったわ。

 ここに写っている全ての人に私はお世話になってしまった。この人たちがいたから、こうして故郷は守ることができ、魔物のいない平和な世界が訪れた。

 皆に感謝ね。


継続は魔力なり 完


今までありがとうございました。

投稿を始めて約4年間、、、とても貴重な経験をさせていただきました。


「継続は魔力なり」

この題名、、、タイトル詐欺じゃない? と思う方もいたと思います。

ですが、この作品の肝はレオやレオの子供たちが小さい頃に毎日努力して増やした魔力のおかげで世界を救えたことです。

何事も続けていけば大きな力になると思います。

僕も四年間書き続けた結果、始めた頃には想像もしていなかった漫画化や書籍を十冊出版することができました。

だから、皆さんもどんなことも途中で諦めずに続けてみてください。


などとかっこつけてみましたが、本当はこれを十巻のあとがきに書くべきだったな、、、などと思っています。

原稿を書き終わった達成感によるハイテンションに身を任せてしまって、、、今読み返すと恥ずかしいです。

そんな黒歴史確定なあとがきが書かれた十巻は本日発売です。

ここまで作者は頑張ってたし、最後だけでも買ってやるか、、、などと思っていただけると幸いです。


最後に、これで完結です。

ブックマークを解除する前にここまで読んで率直な評価(☆)をお願いいたします。

それではまた!

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[一言] 完結おめでとうございます。最後の方はレオが主人公ではなくローゼたち娘の方が主人公のようだったので前半のレオが主人公のときほどあまりじっくり読めていませんでしたが楽しく読ませてもらいました。 …
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