27話
疲れた。いつものように家のソファに座り息をつく。
一ヶ月間に三匹もユニークモンスターに遭遇してんじゃねえよ。ソロだと遭遇しやすいとかあるのか。それともソロだから獲物に見えて狙われやすいとかか?
本当よく生き残ったな。今までの戦いを思い出しながら思う。まあ、人魚は簡単に倒せたけど。
はあ、気を取り直して今回のドロップアイテムの確認をするか。
見た感じ、黒い宝石が付いた普通の指輪に見える。今度はどんな効果があるんだろうか?
まあ、鑑定してみたらわかるか。
発動:『鑑定』
《闇の指輪。特定の称号を持っている者が装備した時、闇・影・光・吸収に関係するスキルに高補正。自由に着脱可能(条件:称号『闇裂く狩人』)》
ちょっと厨二っぽいなこの称号。一応、ステータスも確認しておこう
「ステータス」
【名前】冬野 礼司 Lv23
【称号】『禁断の果実』『人魚の真実』『闇裂く狩人』
【スキル】『影操作』『鑑定』『回復』『投擲』『危機感知』『気配隠蔽』『プロテクション』
よし、ちゃんと増えてるな。しかもレベルも上がっている。前と同じように点滅している称号の部分に触れる。
まあ、どうせ前と同じような文章だと思うが見ておくか。
《『闇裂く狩人』。ユニークモンスター、光喰らいを倒した者に贈られる称号》
やはり、ほとんど前と同じような文章だ。定型文でもあるのか?
まあ、そんなことはどうでもいい。装備した時に影に関するスキルに高補正があると書いてあったな。
試しに指輪をはめてみる。人差し指で良いかな。
おお、ピッタリ入った。いくら手を振っても外れない。やはり魔法みたいですごいな。
よし、指輪もつけたし早速試してみよう!
発動:『影操作』
とりあえず、そこらへんにある影を動かしてみるか。
思ったより格段に操作できる速さが上がっている。
実体化する時の速さはどうなってるんだ。
・・・・・・・・
やってみたが、これはそこまで速くなってない。突然敵の足元から刃を出して、攻撃なんてことは出来なさそうだ。しかし、硬さと形の変形は以前より数段上がっている。
これなら、以前からやってみたかったことができそうだ。
部屋から、以前にネット通販で買っていた色付けされた、折り畳んでコンパクトにできるプラスチックの棒を持ってくる。
発動:『影操作』
集中し時間をかけてプラスチックの棒の影を棒全体に纏わせ、先端を槍の穂先のようにする。
よし、これで投げる用の遠距離武器が完成した。戦闘中にはこんな集中できないが、事前に準備しておけば遠距離攻撃などに使えるだろう。
まあ、本当に刺さるかはやってみないとわからないが、まあ、当たれば怯みぐらいはするだろう。
あとは手を離してどれくらいので消えるかだな。『影操作』で操作した影は操作しない時間が一定時間過ぎれば勝手に元に戻るようになっているが、この時間も長くなっているんだろうか?
投げ槍から手を離してタイマーで時間を測る。
・・・・・・・・・・・
約三十秒か、まあこれだけあれば敵に槍が届くだろう。
次は、庭にある木を的に実際に投げてみるか。槍を再び作り直し、庭に出る。
よし、投げるか。
発動:『投擲』
投げたは良いが、狙いとは少しズレた場所に槍が飛んでいく。何故だ? ネットで調べてみるか。素人が考えるよりそっちの方がいいだろう。
・・・・・・・・・・・・・・なるほど。槍の重心が前にないといけないのか。前の方に影を集めて再び試してみる。
発動:『投擲』
さっきよりは良くなったが、まだ上手く飛ばない。試しながら調整していくしかないな。
このあと俺は何度も試し調整しを繰り返した。
何十回目かもわからない試行回数の末、
発動:『投擲』
槍は真っ直ぐ飛んでいき、ドス、という音と共に庭の木の幹に槍が刺さった。
「よし!!!!」
嬉しすぎて思わず喜びの声を上げてしまう。やっと成功した。穂先の影の量はこれくらいか。何回か繰り返して、体に覚えさせよう。
さらに何回か、繰り返し槍投げの練習をした。
「よし、これくらいでいいだろう」
完全に影の分量は覚えた。これでダンジョンでも使えるだろう。
ふと時計を見れば、短い針が七時を超えている。もうこんな時間か、明日も学校だし早くご飯を食べて、風呂入って寝よう。
そうして俺は、晩御飯の準備に取り掛かった。
ご覧いただきありがとうございます。みなさまのおかげで当作品は週間ランキング一位になることができました。ありがとうございます。評価やブックマークなど、とても執筆の励みになります。




