茜色の空
舞台は1980代前半から1990年代後半です。
「耕にぃ!」
私は涙で視界が歪む中、必死でストレッチャーを追いかける。
「ここから先は入れません!」
看護婦に止められ私はその場に立ち尽くす。
「耕にぃ…」
右脇腹を抑え苦痛に悶える彼に、私は119コール以外何も出来なかった無力感に苛まれながら膝から崩れ落ちた。
「どうして…私達ばかりこんな不幸な目に遭い続けなければいけないの?」
私は避けようの無い最悪の予想が、このまま当たってしまう絶望に押し潰されながら神を呪った。
「どうせ祈っても無駄なんだろ?」
それでも祈る位しか出来ない私はこれが最後と自分に言い聞かせ両手を合わす。
「家族を失った私が、今またここで耕にぃを失う試練なんて...私は絶対乗り越えられない!」
私は目の前にある【手術中】の点灯を見つめながら
「また私から愛する人を奪ったら、私は神を赦さない!!!」
私は歯を食いしばりながらそうやって神に祈った。
当時は女性の看護師を看護婦と呼んでました。
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