表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
215/245

215話 雨の日の運動②

 ラジオ体操を終え、いよいよ筋トレに移ろうとするその時――


「体操服っ!」


 あたしの脳内に、体操服姿のミミちゃんが降臨した。

 たった一つとはいえ学年が違うあたしとミミちゃんは、当然ながら一緒に体育の授業を受けたことがない。

 でも、いまなら?

 すでに学生じゃないとはいえ、自宅なら好きなだけ体操服姿を堪能できる。


「急にどうしたんですか?」


「ミミちゃんの体操服姿が見たい!」


「そ、そんな真面目な顔で叫ぶようなことじゃないと思うんですけど……あっ、すみません、ちょっとだけ部屋に行ってきます」


 ドン引きまではいかなくても困ったように苦笑いを浮かべたミミちゃんが、ハッとなって和室を出る。

 もしかして、こういう時のために体操服を用意してくれてた?

 いやいや、さすがにそれはないか。

 そう言えば、実物を目にしたことはないけどブルマにも興味がある。

 ミミちゃんが穿いているところを見てみたいし、どんな感じなのか自分でも穿いてみたい。


「お待たせしましたっ」


 あれこれ考えている間に、ミミちゃんが自室から帰ってきた。


「おかえり~。なにか忘れ物?」


「激しく動くわけじゃないと思うんですけど、念のため下着を替えてきました」


「えっ!? そ、それって、勝負下着ってこと? 二人きりだからって、そんなこと言うなんて大胆すぎるよっ。でもミミちゃんがそのつもりなら、あたしも――」


「ちょっ、ちょっと待ってください! 違います、胸が揺れると痛いからスポブラに替えてきたんです」


「あ~、なるほど。確かに、筋トレとはいえ場合によっては揺れて付け根が痛くなるかもしれないよね」


 まぁ、あたしには無縁の現象だけども。

 胸が揺れて付け根が痛くなるって、どんな感覚なんだろう。


「それじゃあ、始めましょうか」


「うんっ。まずは定番の腕立て伏せからでいい?」


「はいっ」


「いい返事だね~。じゃあ、まずはミミちゃんからどうぞっ」


 ミミちゃんが布団の上でうつ伏せになり、あたしは一歩下がって体育座りでその様子を見守る。


「とりあえず十回ね。無理しちゃダメだよ、限界だと思ったらすぐ中断してね!」


 そう告げてから、カウントを開始。


「い~ち」


 掛け声に合わせて、ミミちゃんはうつ伏せの状態からゆっくりと腕を立て、体を上げていく。


「に~い」


「さ~ん」


「よ~ん」


 そのまま順調に回数を重ね、難なく十回を達成。


「ミミちゃん、お疲れ様~っ」


 無事に腕立てを終えて立ち上がったミミちゃんに歩み寄り、ギュッと抱き着く。

 先ほどより少し高くなった体温を感じながら、あたしは背伸びをしてミミちゃんに顔を近付けた。


「ちゅっ」


 唇を重ね、背伸びの限界が来るまでずっとキスを続ける。


「お疲れ様のキスだよ~。元気出た?」


「すっごく元気になりましたっ。いまなら十回と言わず百回でも余裕です!」


「お、思ってた以上の効果が出てる……!」


 ここまで喜んでもらえるとこっちも嬉しくなる。

 キスとミミちゃんの反応で、あたしも力が湧いてきた。

 雨の中を駆け回りたくなるほどの気力をみなぎらせ、腕立て伏せに臨む。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ