213話 どんなグッズか予想してみる
あたしたちのグッズが発売されることになった。
情報は少しずつ解禁されていくとのことで、いまのところ分かっているのは六人全員分のグッズが出るということだけ。
「というわけで、どんなグッズが出るかみんなで予想してみよ~!」
いつものあいさつを告げた後、あたしはイラストソフトを起動しつつ宣言した。
配信画面にきちんと反映されているのを確認して新規キャンバスを作成し、上の方に大きな文字で『グッズ予想!』と書いておく。
数日後には全部明らかになるわけだから、こうしてゲーム感覚でいろいろと予想するのはこのタイミングだからこそ可能な遊びだ。
「あたしもまったく知らないんだけど、なにも収録してないからボイス関係じゃないってことは確かだねっ」
『なるほど』
『抱き枕カバーだったら嬉しい』
『キーホルダーとか?』
コメントで挙がったグッズを、簡単なイラストにしてキャンバスに描いていく。
抱き枕カバー、キーホルダー、アクリルスタンド、グラス、メガネケースなど、キャンバス内がどんどん賑やかになる。
クオリティは決して高くないけど、けっこうきっちりと特徴を捉えたイラストになっていると思う。
「あたしは缶バッジだと思うな~」
自分の予想を言いもって、ペンを走らせて円を描く。
「見てこれ! きれいな円! ここ数年の中でも特にきれいに描けたよ~!」
『おめでと~』
『ツール使った?』
『確かにきれいに描けてる』
『かわいい』
「おっぱいを描く練習してたから、曲線が上手に引けるようになったのかな?」
あたしがイラストソフトを起動した時、おっぱいを描く頻度が異様に高い。
きれいな曲線を描こうと努力してきた経験が、フリーハンドできれいな円を描く技術につながったのかもしれない。
「おっぱいのこと話してたら、おっぱい描きたくなってきたな~。グッズ予想はこれぐらいにして、ここからはおっぱいの練習タイムに変更! リスナーさんたちも、よかったらこの配信を見ながら一緒に練習してね!」
突然の配信内容変更にリスナーさんたちが激しく動揺する中、あたしは新たなキャンバスを作成しておっぱいを描き始めた。
***
数日後、公式からグッズの追加情報が発表された。
今回発売されるのは、アクリルスタンド。
配信でも予想していた人はけっこういたけど、なんとサイズが20cmということで、返信欄を覗いてみると驚きの声が非常に多かった。
あたしも無事に予約が完了したので、届くのが楽しみだ。




