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208話 粘土で遊ぶ!③

「ミミちゃんは作りたいモチーフってある?」


 二袋分の粘土をこねながら、素朴な質問を口にする。


「お寿司を作ろうと思ってます」


「お寿司!?」


 おっぱいを作ると宣言したあたしが言うのもなんだけど、想像の斜め上を行く答えだった。

 意外に思ったのはリスナーさんたちも同じだったようで、驚きのコメントが多く流れている。


「そ、そんなに驚くことですか? 子どもの頃に作りませんでした?」


「ん~、お寿司は作って……ないとも言い切れないけど……。そう言われると、作ってたような気がしてきたかも」


『前に妹が粘土でいくらの軍艦作ってた』

『確かに粘土で作るのにちょうどいいかも』


「ふと思い付いたんだけど、リスナーさんのリクエストに応えてあげるのはどうかな? もちろん、ミミちゃんがよければだけど」


「あっ、それいいですね。さすがに全部は難しいですから、できる範囲で作らせてもらいます」


「それじゃあ、いまからミミちゃんへのリクエストタイムスタート!」


『マグロの大トロと中トロと赤身お願いします』

『イカください』

『サーモンお願いします』

『漬けマグロ』

『数の子ととびっこといくら』

『はまち』

『茶碗蒸しありますか?』

『とりあえずガリください』


「予想はしてたけど、とんでもない量のリクエストが来たね~」


「じゃ、じゃあ、とりあえずマグロを作りますね」


 ミミちゃんは白色の粘土でシャリ部分を作った後、赤色の粘土を適量手に取って成型を始める。

 こうなることは予想していなかったけど、念のために色とりどりの粘土を用意しておいてよかった。


「お待たせしました、マグロですっ」


 完成したお寿司を、ミミちゃんがカメラの近くに置く。


「何人かリクエストしてたけど、数の子って作れそう?」


「か、数の子はさすがに……今日のところは、品切れということにしておいてください」


 超絶過酷な耐久配信を回避するミミちゃん。

 仮に二人がかりで挑んだとしても、数の子を完成させるには相応の時間を要する。


「サーモンできました」


 マグロの隣にサーモンが並ぶ。


「ミミちゃん順調だねっ。あたしも大まかな形はできてるんだけど、いい感じのカーブが描けないんだよね~」


「いっそ他の物を作るのはどうですか?」


「ダメだよっ。あたしには、おっぱいを作るという揺るぎない意志がある!」


「そこまで力強く断言するようなことじゃないと思いますけど」


『ユニコちゃんの意思が無駄に固い』

『一周回ってかっこよく見えてきたかもしれない』

『応援してるよ』

『クオリティ高すぎてBANされたら面白い』


 ミミちゃんやリスナーさんから半ば呆れたような反応を受けつつも、あたしは引き続き完璧なおっぱいの完成に向けて全神経を集中させるのだった。

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