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15話 みんなはなにが好き?

 ミミちゃんと回転寿司でお腹いっぱいになるまでお昼ごはんを食べた後、家に帰ってからさらに三時間ほどが過ぎた。

 飲み物をテーブルに置いて諸々の準備を整え、予定していた時間に遅れることなく配信を開始する。


「みんな、こんユニ~! リスナーさんたちはそろそろ晩ごはんの時間かな?」


『もう食べたよー』

『いまバイトの休憩中』

『帰ったら食べます~』

『一時間前に食べたけどいまからまた食べる』

『食べながら見てる』


 あいさつを終えるなり間髪入れず質問を投げると、リスナーさんたちから十人十色のコメントが送られてきた。

 中には驚きを禁じ得ないような内容もあって、コメント欄を眺めているだけでも楽しめてしまう。


「実は今日のお昼に、ミミちゃんと回転寿司に行ってきたんだよね~。久しぶりだからちょっと食べすぎちゃった」


『お寿司いいなぁ』

『おいしかった?』

『デートじゃん』

『ユニコちゃんわさび無理そうだよね』

『なに食べたの?』


「いろんな種類のお寿司を食べたんだけど、ハンバーグが一番おいしかったの! お肉がジューシーで、甘辛い照り焼きソースがまた相性抜群! あとあと、玉子焼きもおいしかった! ちょっと甘めの味付けがあたし好みで、見た目は昔から変わってないのにクオリティは確かに向上してるんだなって実感したよ!」


『……ん?』

『お子様メニューw』

『お寿司の話だよね?』

『ユニコちゃんってリアル小学生?』

『子供の頃に食べたことがあるようなないような』

『解釈一致すぎる』


「えっ、なんか困惑してる人多くない? お寿司って言ったら、まずはハンバーグか玉子焼きか唐揚げでしょ? 今日はカキフライもあってね、それもすごくおいしかったんだ~」


『かわいい』

『自分の知ってる寿司とは違うのかもしれない』

『かわいい』

『かわいい』

『ユニコが幸せそうで私も嬉しい』

『今年小学校に上がったばかりの妹と好みがまったく一緒です』

『笑顔で頬張ってるところ想像したらかわいすぎてヤバい』


 意外にもかわいいと褒めてくれる人がいっぱいいて、少なからず驚く。

 あたしとしては、『分かる』とか『ハンバーグこそ至高の寿司ネタ』っていう反応を想像していたんだけど。

 もしかして、あたしが思ってるよりハンバーグとか玉子焼きのお寿司って人気ないの? いやいや、そんなまさか。


「あと、ポテトも食べたよ。しかも、ミミちゃんと『あーん』って食べさせ合いっこしたの。あれは誰かに見られたらカップルだと思われちゃうだろうな~」


『てぇてぇ』

『誰かファンアート描いてくれないかな』

『それはカップル』

『リア充じゃん』

『姉妹って思われてそう』

『回転寿司のポテトは確かにうまい』


「ついでにミミちゃんを食べたいなって言おうとしたんだけど、それはさすがにね、人前だし我慢した。まったく、あたしってつくづく大人だよね」


『我慢できてえらい』

『ミミちゃん純粋だから捕食の意味で捉えそう』

『しみじみと大人を自称するやつはまだ子供』

『人前じゃなかったら我慢しなかったってこと?』


 軽いノリでサラッと話すことによって、事実だけを述べつつもあたしとミミちゃんがガチな恋愛関係であることを悟らせない高等テクニック。

 みんなからすればあたしの精神年齢が子供だからそもそも本気にされていないだけとか、そういうわけではないはず。


「ところで、みんなはお寿司のネタだとなにが一番好き?」


『大トロ』

『サーモン』

『生ハムのカルパッチョ』

『うに』

『サーモン』

『サーモン』

『ブリ』

『ハンバーグ(忖度)』

『マグロ』

『イカ』

『えび天』


 あたしが問いを投げるや否や、コメント欄に凄まじい勢いで寿司ネタが流れていく。


「おぉ~、みんな即答できるぐらい強いこだわりがあるんだね。せっかくだから、他にもいろいろ質問していい?」


 一時間前後の尺で予定していたこの配信は、気付けば五時間を超える長時間配信になっていた。

 しかも、話題は最初から最後までお寿司に関連すること。

 先輩や同期を巻き込んでお寿司談義というのも、企画として面白いかもしれない。

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