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113話 気持ちいいこと③

 キスやお昼寝といったお楽しみが待っているとはいえ、まだ帰るには早い。

 体を洗って日替わり風呂を堪能したあたしとミミちゃんは、備え付けの給水機で水分補給を行い、先ほど話していた通りサウナへと赴いた。


「おぉ~、すごい熱気」


 扉を開けた瞬間、覚悟を問うかのように高温の空気が体を撫でる。


「久しぶりですから、ほどほどにしないといけませんね」


「そうだね、せっかく来たのに体調悪くしたらもったいないもんっ」


 あたしたちは適当なところに並んで腰を下ろし、当然のように指を絡めて手をつなぐ。

 チラッと隣を見やれば、ほんのりと頬を赤く染めたミミちゃんの横顔がある。

 いまサウナにいるのはあたしたちだけだし、扉からは死角になってる場所だから、こっそりキスしても――いやいや、もし急に人が来たらビックリさせちゃうから我慢しないと!


「ユニコちゃん、息荒くないですか? いったん外に出た方が……」


「あっ、大丈夫だよ。エッチなこと考えて興奮してるだけだから。ごめんね、心配させちゃって」


「そ、そうですか、元気そうでなによりです」


 反射的に事実をそのまま伝えたものの、あたしたちの関係じゃなかったらドン引きされて逃げ出されても不思議じゃない。

 ……そうだ、過度なスキンシップはダメでも、過激なトークならセーフなのでは?

 物音がした瞬間に口を閉じれば、他の人が入ってきても迷惑をかけずに済む。


「……っ!?」


 ところでミミちゃん、と話を切り出そうとして隣を向いた瞬間、あたしは思わず絶句した。

 ミミちゃんが、タオルを胸の谷間に突っ込んで汗を拭いていたからだ。

 エッッッッ!

 タオルになりたい!

 おっぱい! おっぱい!

 と、これが配信だったら間違いなくそういった類のコメントが溢れることだろう。

 あたしは脳内のコメント欄をそっと閉じつつ、平静を装って深呼吸しながら視線を正面に戻す。

 そして、ふと真下を見る。

 足の付け根辺りから滴った汗が、太ももを伝って流れ落ちていくのが見えた。


「ミミちゃん、自分の太もも見える?」


「見えませんよ」


「だよね」


「……?」


 あたしは寄せても谷間ができないぐらいぺったんこだけど、谷間ができるぐらい胸が大きかったら、ミミちゃんほどの爆乳じゃなくても谷間に汗をかくのかな?

 なんてことを考えている間に、雫となった汗が首筋から鎖骨を伝い、そのまま垂直に近い軌道で肌を滑り落ちていった。


「ところでミミちゃん――」


 改めて、エッチなトークを繰り広げるべく声をかける。

 その後の数分に及ぶ卑猥な会話の内容は、当然ながら二人だけの秘密だ。


「さてと、そろそろ出よっか」


「そ、そう、ですね」


 あたしはスッと立ち上がり、ミミちゃんの手を引いてサウナを後にする。

 ミミちゃんの顔が真っ赤なのは、サウナによる体温の上昇と、許容を大幅に超えた刺激的な会話によるものだ。

 体の火照りを冷ますために水風呂へと赴き、汗をちゃんと流してから冷水に入る。

 いわゆる『整う』という感覚にはまだ遠いと思うけど、全身がスッキリしたのは確かだ。

 あたしたちはさらに露天風呂やジャグジーバス、打たせ湯などを一通り堪能し、最後にもう一回日替わり風呂に浸かって、充分な満足感を味わいながら脱衣所に戻った。

 お風呂上りに待っているもう一つのお楽しみに胸を躍らせながら、いそいそと服を着る。

 銭湯に来たからには、アレを飲まずに帰るわけにはいかないよね。

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