88話 照れる二人、微笑む義妹
ぼく、上田真司は恋人とついに結ばれた。
朝までお盛んにやりまくって、気絶。
そこへ義妹のダリアが起こしに来たのだった。
風呂に行ってこいっていうので、体を清めて戻ってきた。
「「あ……」」
その頃には、里香がダリアとお茶をしていた。
ぼくと目が合うと、かぁ……と里香の顔が赤くなる。
ぼくも……昨日の乱れた里香を想起してしまって、照れてしまう。
あんなふうに里香が、変わっちゃうんだなぁ……って。
「お二人さん、いつまで昨日のことひきずってんのー?」
ダリアが苦笑しながら言う。
いやだ、だってねえ……?
「ま、おめでとー。ふたりとも。あーしは祝福するぜ?」
にかっ、とダリアが笑う。そこには、以前のような陰りはなかった。
その明るい微笑みからは、ぼくらを本当に祝福してるようであった。
「ありがとう、ダリア」
「うんうん。りかたんも良かったねー」
「う、うん……えへへ♡」
ぼくらは見つめ合って、笑ってしまう。
ふたりともダリアが好きだから。ぼくらだけで盛り上がって、ひとり仲間はずれにされて、疎外感を覚えてたんじゃないかって不安だったのだ。
杞憂で済んで、よかった。
「ほいじゃ、朝ご飯いきましょうかねー」
「「はーい!」」




