表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

79/167

79話 ロシア系



 おいしい夕ご飯を食べたぼくたち。

 そこへ、のっしのっしと、ロシア人の巨漢が現れた。


 確か塩尻さん、だったかな。

 次郎太さんのお友達とか。この料理も彼が手伝ったみたい。


 里香がうとうとしてる。まだちょっと寝かしておこう。

 ぼくは塩尻さんに近づいて言う。


「あの……ごはん、ありがとうござました」

「ん? ああ、どういたしまして」


 わ、すごい。洋画の俳優さんみたいな渋い声だ。


「すっごいおいしかったです!」

「それはなによりでした。ああ、そうそう。これをどうぞ」


 塩尻さんはポケットから小さな袋を渡してくる。

 胃薬だ。


「食べ過ぎちゃったみたいだし、使ってください」

「わ! ありがとうございます!」

「いえいえ。ふふっ、お腹いっぱいになるまで食べてくれてどうもありがとう。作ったがありましたわん」


 わん?

 聞き間違えかな……?


 あ、そうだ。

 気になってたことがあったんだった。


「あの……次郎太さんとはどういうつながりなんですか?」

「あの人の奥さんとは幼馴染なのよん」


 よん?


「次郎太さんの奥さんって……ああ、そういえばロシア人なんでしたっけ?」

「そうそう。ご近所さんでね。日本に来てからも次郎太ちゃんには何かと懇意にしてもらってね。家計が厳しいときに仕事もらったりとか」

「へえ……そうだったんですね」


 てきぱきと塩尻さんは食器を片付ける。


「それじゃ、これで失礼するわん」

「あ、はい。ありがとうござました!」

「んっふん♡ 夜はおたのしみにね♡」


 なんか最後へんだったけど、悪い人じゃ無いなぁってそう思った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ