表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

58/167

58話 熱海旅行、ホテルへ



 ぼく達は試験休みを利用して、熱海へ旅行しに行くことになった。


 JRを使って東京から熱海へと向かう。


 結構遠くかな、と思ったんだけど、意外と時間かからなかった。


 朝の早い時間から出て、正午前にはついた。

「ほら二人とも、ついたよー」


「「ふぁーい……」」


 里花りかたちを起こして、ぼくらは電車から降りる。


 改札をくぐると、駅前の広場があった。


「海見えないわね」

「ここは駅前だからねー」


 右方向に大きな商店街があった。

 あれが熱海駅前にある、有名な商店街だろう。


「シンジくん。ホテルはこっからタクシーかバスで10分くらい、だっけ?」


「うん。あと送迎バス出てるらしいよ。あそこ」


 ぼくらはバス乗り場へと向かう。


 ほどなくして、小型のバスがこちらへとやってきた。


 ぷしゅー……と音とともにドアが開く。


「らっしゃーい! 熱海へようこそー!」


「「「…………」」」


「ありゃりゃ? どうしたん?」


 ……いや、その。


 バスから降りてきたのは……。


 スーツを着て、サングラスをかけた、ターミネーター……。


「三郎さん……どうしてここに?」


 本家のじいちゃんのボディガード、贄川にえかわ 三郎さんが、バスから降りてきてきたのだ。


「どうしてもなにも、今日のおれぁホテルの送迎係だかんね!」


「ほ、ホテルの送迎係ぃ!? なんで!?」


「そりゃあ、こちらをどうぞ」


 バスの横に、ホテル名が書いてあった。


【ATAMI高原ホテル】


「ね?」


「……え、まさか、じいちゃんの家の……?」


「そー! 開田グループのホテルでっす!」


 やっぱりかぁああああああああ!


「真司くんたちがさ、泊まるっていうから、高原様はりきっちゃって。でおれを世話係に任命したってぇわけ」


「「「はぁ……」」」


 ダリアも里花りかも、この人とは顔見知りではある。


 でもふたりは完全に驚いていた。

 いや、そうですよねー……。


「大丈夫邪魔しないから! ね?」

「うう……わかったよぉ……」


 しかしまさか、開田グループのホテルが、熱海にまであるとは……。


 恐るべし、本家のじいちゃん。


 ほどなくして、ぼくたちは三郎さんの運転するバスに乗ってホテルへと到着した。


 他にも客がいるらしい。


「よかったぁ……貸し切りみたいなことされなくて」


「おお、そうか。貸し切りにしとくべきだったね。悪いね真司しんじくん! 次からは気をつけるから!」


「いや、いいから! ホテル貸し切りなんて、逆に嫌だから!」


「えー? そーお?」


「誰かがまた開田グループのホテルに泊まるとき、貸し切りなんて、絶対しちゃだめだよ?」


「おーけーおけー」


 だいじょうぶかなぁ……この人……。

 


 荷物を三郎さんに預けて、ぼくたちは受付へと向かう。


「いらっしゃいませー♡」


 すごい美人のお姉さんだ。


 胸元には【奈良井ならい】と書いてあった。


 受付嬢さんは、奈良井さんっていうのか。

 この人も開田のひとなのかな?


「ホテルご予約なされていた、上田さまですね」


「あ、はい」


「ではこちらをどうぞ」


 かちゃ……と受付カウンターには、2つのカギが置かれる。


 ダリアは二部屋予約したっていってたからね。


「はい、じゃあこっちが女子部屋ね」


 ぼくは里花りかにカギを渡そうとする。

 だが、ダリアがそれを受け取る。


「じゃ、あーしがこっちの部屋使うから、新婚さんは同じ部屋でね♡」


「ちょおおおおおおおおおおおおおい!」


 え!? なに!? なにどういうこと!?


「だからー、シンジくんはりかたんと同じ部屋。あーしが1部屋使うから。よろ」


「よろ、じゃないよ! どうして里花りかと二人きりなのさっ!」


 顔を赤くしてうつむく里花りか

 嫌がってはいないだろうけど……驚くよね!


「ちょいちょい、お兄ちゃんかもーん」


 ダリアに手招きされて、ぼくらは端っこへ移動。


「……今日、お兄ちゃんりかたんとやるんでしょ?」


「なっ……!?」


 どうしてそれを!?


「……あーしがいたらお邪魔でしょ? だからほら、ね?」


「……いや、でも……」


「りかたんは嫌がってないから。むしろウェルカムだから。つーか、拒んだらあーしが怒るから。……真司しんじくんの、潰すよ?」


「ぼくのなにをつぶすの!?」


 まあまあ、とダリアが笑う。


「冗談はさておき、カップルなんだから、同じ部屋でいっしょ? ねー、りかたん?」


 彼女は顔を赤くしながらも、こくん……と控えめにうなずく。


 え、い、いいんだ……。


 え、い、いいの……?


「ほんじゃ、部屋割りはけってー。つーことで、三郎くん、よろ」


「オッケー! じゃ荷物はこびまーす! ついてきてくだっさーい!」


 ……ああ、同じへやになってしまった。

 ど、どうなるんだろうか……。


 だ、大丈夫……かなぁ……?

【★お知らせ】


異世界恋愛の、短編書きました。

よろしければぜひ


よろしければ是非!


広告下にも↓リンク貼ってあります!


「復讐に、身を捧げるのも悪くない〜婚約破棄された私は悪魔と契約して人生をやり直す〜」


→ https://book1.adouzi.eu.org/n6018hm/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
う〜ん…友達が同じ人好きなのに目の前でいちゃつくとか心痛まないの? 気遣いがたりないんじゃない?
[気になる点] 受付嬢はもしかしてウワサの筋肉フェチの?
[良い点] ホテル貸し切りじゃなくてよかった。 被害者がかわいそう(相当な見返りで満足という説も)。 [一言] 苦いブラックコーヒー待機中〜
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ