167話 新学期【番外編】
番外編です。
不定期ですが、更新してきます。
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
ぼくの名前は上田 真司。
どこにでもいる平凡な高校生だ。
去年度末にいろいろあってカノジョと別れ、同じクラスの松本 里香さんと付き合うようになった。
去年度はいろいろあった。血の三月事件とか、ダリアさんが義妹になったとか。
そしてぼくは進級して、二年生になる。
今年こそ、平穏に暮らしたいものである。
☆
ぼくの一日は、ダリアが起こしてくれるところから始まる。
「お兄ちゃーん」
まどろんでいると、優しい声がする。
目を開けるとそこには、ウェーブかかった、しかしちょっと色素の抜けた髪をした、美人が立っている。
ぼくの義妹、上田 ダリアさんだ。
「おふぁー……」
「はいおはよ。お兄ちゃん、もうすぐりかたん来るって」
「はい!はい!はい!はい!」
寝ぼけ眼だったけど、一発で目が覚めた!
ダリアはそんなぼくをみて苦笑しながら言う。
「りかたんへのラブががんぎまってるねえ」
「そりゃね。世界一大好きだもん」
「おあついこった」
ダリアが近づいてきて、微笑みながら、ぼくの頭の寝癖を手櫛でとかす。
「朝ごはんできてるから、ちゃちゃーっと着替えておいで」
「いつもありがとう!」
ダリアは頼んでもいないのに、進んでいろいろやってくれてる。
ありがたいことこの上ない。
最初は申し訳なくて、ごめんねって言ったんだけど、ダリアがそれを嫌がった。
ダリアは頬を赤らめて『褒められたくってやってるから気にしないで』と言っていた。
だから、ぼくは毎日ありがたく、朝食をいただいているのである。
ほどなくして、着替えてリビングへ行くと……。
「むむむ! 里香の……気配がする!」
そんな気がする!
するとにゅ、と台所から里香が顔をのぞかせた。
「もう、どうしてわかったの?」
「なんとなく! 里香~! おはよー!」
ぼくは里香に近づく。
朝彼女の顔を見ると、眠気が完全に吹っ飛ぶ。
ぼくは里香の柔らかい体に抱き着いて、ちゅっちゅっとキスをする。
里香は一切嫌がるそぶりを見せず、ちゅっちゅ、とキスを返す。
ちゅ、ちゅ、ちゅ、ちゅ……。
「はいはい、朝から発情しないの」
ダリアがあきれた調子でため息をついて、ぼくらの首根っこをつまんで、引き離す。
「発情してないわ」
「いいやしてるよ。毎朝なんだもん。春だから発情期なのかいきみら?」
「ふふん、別にしんちゃんもアタシも、季節関係なく年中発情……って、何言わせるの、ダリアのばかばかばか!」
ぽかぽかしてる里香を見てると、胸がぽかぽかーっとするわけで。
ぼくは二人が仲よさそうにしてるのを見て、うれしかったりする。
今日から、新学期です。
【★☆★読者の皆様へ 大切なお知らせです★☆★】
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