135話
《真司Side》
ぼくと里香、そしてダリアの三人は、彼女の家に帰ってきた。
帰ってきて……。
「「「ふぅ……」」」
ぐったりと、ぼくたちはソファに腰を下ろした。
しばらく動けないで居る……。
「あら、どうしたの三人とも~」
「山雅さん」
「はぁい♡ 松本 山雅でぇす♡」
童顔で小柄な、かわいらしい女性、里香のお母さんが帰ってきたのだ。
「あららどうしたの? 疲れた顔して」
「う、ううん……何でも無いよ……まま……」
「うそおっしゃい!」
と山雅さん秒で否定する。
「りかちゃんが嘘ついてるのなんて、やっちゃんすーぐわかるんだからねっ!」
……山雅さんはぷんすか怒りながら言う。
娘の変化に、直ぐ気づくんだなぁ。さすがお母さんだ。
「やっちゃんに何隠してるのかなっ?」
「…………」
里香が目線を送ってくる。
だいじょうぶかな、という不安が見て取れた。
大丈夫でしょ、とうなずくと、里香が言う。
「あのね……まま。あたし……さっき産婦人科いってきたの」
「ほ……? えええええええええ!? さ、産婦人科ぁ……!? な、なしてっ?」
「生理がこなくって……だから、妊娠したんじゃないかって」
「なんてこったい! え、え、どうだったの?」
里香は検査結果を告げる。




