127話
《真司Side》
里香が今日学校を休んでいる。
ぼくは授業を聞きながしながら、ずっと里香を心配していた。
なにかあったんだろうか……。
でもダリアも休んでいるらしいし、多分里香のケアにいってくれてるんだよね。
大丈夫……だと思うけど、やっぱり心配だなぁ。
どうしてぼくには言ってくれないんだろう。
「…………」
いや、悪く考えるのはよそう。
多分ぼくにいいたいくない類いの悩みなんだろうと思う。
里香は何でも共有してくれる。
そうしなかったのは、共有することでぼくに何らかの負荷がかかると思っているから、だと思う。
ならば、ぼくがするべきことは、追求することじゃない。
心配することじゃない。
彼女が言い出してくれるのを、待つ。
それだけだ。
……って、わかっちゃいるけど、やっぱり心配だよ-。わー。
「それでは、授業はここまで」
あ、知らない間に今日の授業終わってたや。
直ぐに里香に連絡しよう。
と、荷物をまとめていたそのときだ。
「真司くん」
……観て、不愉快な気持ちになった。
「……なぁに、中津川さん?」
中津川妹子……ぼくを振った、元カノが接触してきたのである。




