124話
里香はその日、学校を休んだ……。
真司からは『大丈夫?』という心配のラインが来ていた。
……真司に心配させてしまったこと、申し訳なさを覚えつつも、少し心が安らいだ。
とはいえ、根本的な問題の解決には至っていない。
「どうしよう……」
里香はひとりで悩んでいた。
先日から、生理がきていない。
真司と1月末に熱海へ旅行行ったときからだ。
きちんと、あのときは避妊をしたはずだ。
だが途中からお互い理性のたががはずれ、記憶が無い部分がある。
ひょっとしたら……避妊せずやった可能性もあった……かもしれない。
「怖い……」
と、そのときだ。
ぴんぽーん……。
「だれだろ?」
里香は立ち上がって、マンションのドアをあける。
そこには……。
「よっすー」
「ダリア!!!!」
一番の友達が、自分に会いに来てくれたのだ。
うれしいと思う反面、どうしてと首をかしげる。
「りかたんが休むなんてよっぽどかなって、思ってね。お兄ちゃんに会える学校休んでまでどうしたのかなって」
……ああ、この親友は。
本当に、頼りになる人だ。
感情を抑えきれなくなり、里香はダリアに抱きつく。
不安で、さみしかった。
里香はぎゅっと抱きしめる。
それだけで、ダリアは異変を察知したようである。
「とりあえず、なかにいれて?」




