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112話


 ある日の休日。

 本家のじーさんから呼び出しを喰らった。


 いくかーって決意した瞬間、贄川にえかわさんちの三郎さんが迎えに来た。

 ぼくとダリア、そして里香の三人は、開田かいだの家にやってきたのだった……。


「えっぐ……なにこれ……」


 本家のじーさんの家を見て、義妹のダリアが率直な感想を述べる。

 まあ気持ちはわかる。


 令和だっていうのに、どこの武家屋敷ですかっていうほどの、大きくて豪華な、それでいて厳かな雰囲気の家だもんね。


「ここが本家のじーさんのおうち」

「しんちゃん、さっきから本家っていってるけど、どういうこと?」


 ぼくは里香たちに、改めて説明する。


開田かいだグループって、旧財閥を母体とした、超大企業なんだけど、その総帥である開田かいだ高原こうげんじーさんには、正妻ひとりとお妾さんが何人かいるの」

「め、めかけ……」


 愛人みたいな。

 昔はそういうのあったんだってさ。


「で、上田家は妾の子ってわけ」


 開田かいだの本家には一人娘……るーちゃん【しか】いない。

 とはいえ、じーさんはぼくら分家の子供にも優しくしてくれる。


 資金援助や、仕事の斡旋までしてくれる。

 優しい人なんだよね。まあ……愛がちょっと重いんだけど。


「さ、いこっか」

【★新作投稿しました!】


先日の短編が好評だったので、連載版はじめました!


『【連載版】迷宮の聖女は魔物達から溺愛されてる~追放された私、奈落の森に捨てられるも、神に祈りを捧げていたら、いつの間にかそこが聖域化していた「国が亡びるからと王子が君を連れ戻しに来たけど撃退しといた」』


ページ下部↓にもリンクを用意してありますので、ぜひぜひ読んでみてください!

リンクから飛べない場合は、以下のアドレスをコピーしてください。


https://book1.adouzi.eu.org/n0162id/

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