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103話



 ぼくらはイチャイチャしながらJRにのって、最寄り駅へと到着した。

 電車から改札を降りるまで、ずぅっと手をつなぎぱなしだった。


「お兄ちゃんさぁ……」

「ん? どうしたのダリア?」


 義妹のダリアが、もうげっそりしながら、ぼくらに言う。


「改札のときはせめて、手つなぐのやめなよ……」

「「え? なんで?」」

「はずいんだけど……」


 自動改札をくぐるとき、里香と手をつないでる。

 ポケットから定期をとりだして、それぞれICカードタッチして通った。ほら、できた。


 これのどこが恥ずかしいことなんだろうか。


「里香、これ恥ずかしいかな?」

「ぜんぜん」

「ほらー」


 はあ……とダリアが深々とため息をつく。


「さすがバカップル……周りが見えてないご様子で」


 そういや、なんかやたら見られてた気がする。

 どうでも良かったのでスルーしたけど。

「あ、そうだ。お昼ご飯コンビニで買ってかないと」


 すると里香が「ふっふーん」と得意げに鼻を鳴らす。

 可愛い。宇宙一可愛い。なのでキスした。


「なぜキスする……」

「え、宇宙一可愛いから」

「ああはいはい、そうですか……お熱いね二人とも」


 いやあ、照れますな。

 里香もまた照れていた。


「で、なに?」

「しんちゃんのためにね、お昼ご飯作ってきてるから!」


 な、なんだって!

 ぼくのために……!

 うれしい! キスするか。


 ちゅっ。


「やん、もぉ~♡ ちゅっ♡」


 ちゅっ、ちゅっ……。

 嬉しすぎてぼくは里香に何度もキスをする。


 里香は嬉しそうにみじろぎして、何度もキスし返してくる。

 しかしぼくのためにお弁当作ってくれるなんて!


 なんて優しいんだ! キスしよう。


「はいはい、すとぉっぷ……」


 ダリアがぼくと里香の首根っこをつかんで離す。

 なんてことをするんだっ!


「人居るからめっちゃ見てるから……」

「「え、だから?」」

「ああもう……」


 里香のお弁当かぁ。

 楽しみだな!

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― 新着の感想 ―
[良い点] バカップルの見本だな
[一言] 砂糖は入れてないはずなのに、ブラックコーヒーが凄く甘い
[一言] (こちら【じぃじ顧問『孫の幸せ絶対守る隊』】所属者、至急物資の支給を願う。 物資は『ブラックコーヒー』。 思いっきり苦くしてくれ! 糖分過多で糖尿になりそうだ!)
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