表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ショートショート5月~

温泉

作者: たかさば
掲載日:2020/05/23

山奥の温泉にやってきた。

秘境と称される場所にひっそり沸く、人っ子一人来ない天然温泉。

誰もいないんだ。

俺は服を脱ぎ捨て、豪快に湯に浸かった。



「ふう、極楽、極楽。」


ああここはまさに楽園だ。

ごつごつした岩の間から湧き出すやや緑がかった温泉は、とても湯あたりがいい。


開放感に浸りつつ、湯を楽しんでいると。


おや。お客さんだ。

サルの親子が、そっと湯に浸かった。

目を閉じてじっと湯のぬくもりを堪能している。


おや。お客さんだ。

鹿だ。

おずおずと前足を入れ、後ろ足を入れ。

ゆっくり湯に浸かっている。



おや、お客さんだ。

今度は人のようだ。

何だ、俺以外にも、この温泉の魅力に気が付いた人がいたのか。



サルの親子と鹿は去っていった。

何だ、一緒に湯に浸かっていたらいいのに。

遠慮がちなやつらだな。


「やあやあ、こんにちは。いいところ、見つけましたね!」


「ここはすばらしいですね。」


裸の付き合いは、親密感をあげるなあ。

知らない人だというのに、話題は尽きない。

ひとしきり温泉トークを楽しんだ。



「今日は本当にいいお湯になりました。」


「俺も楽しかったですよ。」


「久しぶりなんですよね、人間のダシ入り。」



温泉仲間は、お湯に口をつけると。




ずそそそそそそそそそそそそそそそ…!!!




一気に温泉の湯を飲んだ。






温泉は干上がり、その場には貧相な素っ裸の中年がただ一人、残された。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] > ごつごつした岩の間から湧き出すやや緑がかった温泉は、とても湯あたりがいい。 ↑ 圧倒的な描写パワーとテンポの両立 [一言] どうしてこうなった!?!?!?!?
2020/05/23 20:43 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ