36話 ハンバーガーセットはこの世界でも人気なようです。
素敵なデートの後、帰宅して少し遅めの夕食を食べて終えると、お義父さまとお義母さまが食後のお茶をって言いつつ、タルトをホールで食べ始めた。
夕食もいつも通り食べてるはずなのに、これって通常なのかしら?
なぜお義母さまはボンキュボンを維持できているのか?とても謎です。
「リーシャちゃん~、わしとデェトしよう~、お弁当作って欲しいのぅ~」
タルトをパクパクと食べつつお義父さまが言う。
「美味しかったですよ」
ってジュリアスさまがサラッと言うものだからお義父さまはますます羨ましげ。
「いつものお料理をお弁当用に食べやすくしただけですよ?」
まぁ卵焼きはまだ食卓に出してないけど。出汁が無いからブイヨンと塩で誤魔化した、どちらかと言うとオムレツ風味だけど。
あー、ふわとろオムライスも良いなぁ。
「ルルゥに頼んでお弁当を詰めてもらいます?」
盛り付けも綺麗に美味しい完璧なお弁当作ってくれそう。キャラ弁みたいに可愛いのを教えたら張り切りきっちゃいそう。
「え~、どうせなら義娘の手作りがいいのぅ」
ガチマッチョイケオジが口を尖らせてます。
「お義父さま!デートでのお弁当は彼氏にきゃー何食べさせよう、何が好きかな。喜んでくれるかなって気持ちで作るんですよ」
まぁ、本当はお友達弁当や遠足弁当、行楽弁当なんでも良いのだけど。
ここの人たちの食べる量考えるとお弁当なんて気軽に用意できないよ!
「だから私のお弁当を食べられるのはジュリアスさまだけです」
ジュリアスさまが私の言葉にドヤァってなった!可愛い~。
「え~」
「はぁい♡ルドガーさま♫」
タルトを食べ切った後にルルゥがパン籠におしゃれにハンバーガーとポテトフライを盛り付けて持ってきた。
お義父さまがムゥってルルゥを見る。
「お弁当よ♡」
ルルゥがバチンとウィンクしてお義父様にお皿を差し出しているけど、どこからどう見てもバーガーセットです!
でもルルゥったら機転を効かせてくれたのね。
「あなた、今日はそれで納得しておきなさいなぁ」
タルトのホールを三つ食べ切ったお母様が宥めてくれてようやく諦めてくれた。
ほっとしてたら廊下から少し声がして、セリウスさまとクラウスさまが入ってきた。
「あ~やっぱり~!ルルゥ、それ俺たちにもちょうだい」
「リーシャちゃん、兄上おかえり~」
やっぱりこの家って匂い充満するのかしら?食後にすぐ出ていっていたセリウスさまとクラウスさまが戻ってきちゃった。
お部屋にいる時、外から食べ物の匂いとか気になった事ないけどなぁ?
ルルゥは予測してたのかすぐ二人の分を持ってくる。
ただのお義父さまお代わり用だったかも?
私たちにも食後にいかがって言うから、そんな入らない~って言った横でジュリアスさまは貰った。まぁそうだよね。
マッチョなイケメン達がバーガーセットを食べてるのを身近で堪能。スルスルってバーガーがあっという間になくなっちゃうけど。
ジュリアスさまは完全にいい感じに仕上がってるマッチョで。
セリウス様とクラウスさまはまだ成長途中のちょいマッチョだから私の好みにちょうど良いくらいなんだけど、最終形態がお義父さまのゴリ?ガチマッチョだとしたら、ジュリアスさまくらいまでで押さえといて欲しいなぁ。
お義父さまはお義父さまで素敵なんだけどね。ほどよい感じがいいなぁ。
ちなみにジュリアスさまはバーガーをスルっと食べつつ私の口元におやつ用のクッキーを口元に持ってくる。もうお腹いっぱいです。
仕方ないので私がジュリアスさまの口にポテトをひょいひょい入れてたら、みんなの生暖かい目が。
「リーシャちゃん、俺にもアーン」
セリウスさまがおねだりしてきたけど、
「ルルゥ」
ってジュリアスさまが言うと、
「はーい♡セリウスちゃん!アーン」
ってルルゥがセリウスさまの頭をヘッドロックで固定させて食べさせた!
「うわぁあ!ちょ・・・むぐ!」
イケメンが美形マッチョな雄っぽいに抑え込まれてる!少しうらやま・・・しくないかも。苦しそう。
セリウスさまってなんかお調子者?こんなにイケメンなのに残念だね。
クラウスさまはニコニコと眺めながらお代わり3回目。
カロリーってこの世界ゼロなのかも?




