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ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む  作者: 紫楼
一章

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32/42

31話 キックボードは私以外は乗って良いと言う理不尽!

 あの後スヤァっと熟睡してしまって、起きたら隣で立派な胸筋が上下に動いているのを確認!今日もお素敵です。


 お酒を遅くまで飲んでたはずなのにジュリアスさまにお酒の香りが残ってない。不思議。

 ちょっとだけ伸びているお髭をショリショリって撫でてみる。寝起きのジュリアスさまはワイルドさが増しててセクシーなの。


「ムオッ」

 凄い勢いでジュリアスさまが起き上がって私はベッドでゴロン!って。大っきいベッドなので落ちなかった。セーフ!

 触っていたところが擽ったかったみたい。ごめんなさーい。


「は、リーシャ!」

 慌てて私を確認して、がっしりと抱き上げてくれる。

「お髭触っちゃって起こしちゃった。ごめんなさい」

 ちょっとばかり焦ったみたいでお互いの心音がちょっと早め。

「いや・・・おはよう」

 はだけて剥き出しになってる胸筋とムキムキ二の腕でがっちり頭を絞められて、ジュリアスさまは自分の頬を私の頭にスリスリっとした。

 うにゃーーー!恥ずかしーーー。

 だいぶ慣れてきてもやっぱテレるーーーー!


 ニーナ達を呼び入れて、お着替えと髪のセットをしてもらってジュリアスさまに抱っこされて朝食に向かう。

 ・・・って廊下の窓からハイテンションのジョシュー先生がキックボードで疾走してるのが見えて、セリウスさまやクラウスさま、若い騎士さん達が順番待ち?みたいに並んでいて良い笑顔で待ってる。

 

 えーと、調整ミスったから原付よりかっ飛ばせる、大型二輪と並べる速度が出ますけど?

 しこたま怒られたのに普通に使われてる理不尽!!

 危ないからって取り上げられたのに普通に使ってる~!


「・・・アイツら」

 ジュリアスさまがちょっと眉寄せて。

「おい!メシの時間だぞ!!」

 えっ⁉そこじゃない!!

 いや、合ってる?


「今日は何が出るだろうな?」

 って、もうご飯の内容に興味が移ったみたい。

 朝からお肉のお家なのでお肉だと思うー。


「リーシャちゃん、おはよう」

 まばゆい美魔女さまとガッチガチマッチョのナイスガイなお二人がお席に着かれてます。本日も眼福でございます。

「おはようございます」

 少ししてからセリウスさま達と教授と先生が入って来た。

「いや~面白かった」

 絶叫系に乗った後の少年たちの様に楽しげですな。うらやまし~。


 机の上に続々と運ばれてくる料理に、

「おー!ファンタスティックじゃ!」

 感激している教授に満更でもないルルゥとニック達。メイドさん達と料理運びに忙しいのにちゃんと褒め言葉を拾っていく器用さ。


「さぁ、今日も恵みに感謝して頂こう」

 お義父さまがご挨拶して戦闘開始!!

 瞬時に山々が消えていく。


「もうよそのご飯は食べられないのじゃ」

「今まで食べていた物は何だったのか」

 教授と先生が半泣きでピザ食べてる。

 今日のスープはコーンスープ。クルトンも入れてもらってあるよ。


 ジュリアスさまから口元に差し出された匙のスープとコリコリとクルトンの感触を堪能してたら、

「昨日のスープと引けを取らないだと!!!???」

 って、ジョシュー先生が悶絶している。

 コーンが馬の餌の黄色い粒って知ったらビックリするんだろうな。

 何か久しぶりにオーバーリアクションな食事風景を見たなぁ。

 お肉山盛りもいつもどおりにどんどん追加されては消えていく。みんな今日もすごく食べる。


 食後に魔法の授業の予定を伝えられて。

 1日1時間は座学で、私が離れで作業する時はどちらか、もしくはお二人とも付き添う感じらしい。

 もっと予定を詰められると思ってたけど、私がグレーデンで作った物を見たら、魔法学の基礎と魔力の使い方を学ぶ程度で良いんだって。


 知識自体は大雑把に持っていて基礎が足りていなくて。学園入学前に家庭教師が教える部分が学べてないから私は歪なんだそう。


 多分だけど、母が教えてくれた部分と隠し部屋の本でまばらに独学したのがさらにややこしくなった原因ってことみたい。

 教授達と学ぶ間にその辺りのことは説明したほうがいいかも。


 グレーデンで作ったのってまだミンサーとキックボードとコンロくらいしかないんだけど。


 ・・・アイテムボックスに入れてあるローラーボードって出しそびれてるんだけどどうしよう??


 





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