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ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む  作者: 紫楼
一章

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24話 癇癪を起こしちゃった!

 カレーはジュリアスさま達もお気に入りになった。騎士さんたちにも出してあげたいけど香辛料の仕入れが安定しないからしばらくは無理そう。


 ルルゥや騎士団の食材担当が街に買い出しに行く時に屋台を探して定期的に買い入れる方向で話をまとめてくれることになったそうだ。


 お砂糖もめっちゃ使ってるんだけど大丈夫かな?辺境伯家ってすっごいお金持ちなんだねぇ。なんでも爆買いされちゃうもん。欲しいっていっておいてなんだけど引くほどだよね。


 お砂糖はサトウキビっぽいやつから出来てるんだけど、この辺で栽培してるのかな?とんでもない量を使ってもすぐ仕入れられてるの。リーシャのいたオレイユ家では家族達も滅多に甘いもの食べてない記憶。家族たちが食べていたとしてもリーシャにはわからないか。


 そして私は今カトゥルカールっぽいのをルルゥに手伝ってもらって作ってる。

 ノーマルとタチュピ酒(濃いめのラム酒っぽいお酒)漬けとリポカ(梨っぽい形レモンっぽい味)をシュガーコートしたをのせたものを。

 生クリームも添えて。もう砂糖が高いとか気にしないんだ!


 ふふふ!ついにお酒をお酒を~!

 お菓子にお酒を使いたいとルルゥに伝えたらびっくりされたけれど、出してもらえたのよ。


「嬉しそうねぇ?リーシャちゃん」

 今日はお義父さまとお義母さまがお出かけです。もちろんお二人の分も作りますが味見の前に消えちゃうと食べ損ねそうだから!

「はい!これ美味しいやつのはずだから!!」

「あら、リーシャちゃんが作ってくれたものは全部美味しいわよぉ♡」

「ふふふ~♫」


 1日置いておいた方が良いけど出来上がったものをとりあえず実食っ!

 おやつの時間ですよ。


 お皿に各種一切れずつ、お酒風味のだけを二切れ♪

 ニーナ達にもそれぞれ好みのを取ってもらって生クリームを添えて。美味しい紅茶を淹れてもらってみんなで頂きます~なのだ♫


 ノーマルとナッツって食べ始めて。私は好物は最後に取っとく派なのです。

 やっと久しぶりのアルコール摂取(香り付け程度だけど)をって思っていたら。

「あれ、美味しそうだね」

 目の前の宝物はヒョイっと持って行かれてパクパクッと食べられちゃった。

「うん、美味しいねー」


 ああああ⁉

 呆然としてお菓子泥棒の顔を見るとセリウスさまだった!なんてことだ。

 はたから見れば全然大したことじゃないけどなんか涙出ちゃう。

「え?なんで?なに?どうしたー?」

 いつもみんないっぱい食べちゃうし、別に良いんだけど、だってお酒は久しぶりだったのに!私がそのまま飲むのは身体的にダメそうだから我慢してたのに!


「リ、リーシャちゃん!まだもうすぐ焼き上がる分があるからねぇ!」

 ルルゥもニーナもジェイクも自分のお皿のをどうぞって出してくれるけど人の分を奪うほど卑しくないもん!!


「・・・セリウスさまのバカー!!」


 楽しみにしてた分、ショックが大きい。まだたくさん焼いている最中だし全然大丈夫なんだけどなんかびっくりし過ぎて。


 ニーナもびっくりしてるけど私はそれどころじゃない。うう~。


「えええ・・・そんなにぃー?」

 セリウスさまも動揺してて。カオス。

 ルルゥもいつもたくさん作ってるし、みんなでたくさん食べられてるから、私がそこまで凹むの理解できないみたい。


「お酒~楽しみだったのにぃ~」

「え?酒??」


 みんながキョトンとしている。そりゃ見た目がちんまいヤツが酒がどうとか言ったらさ、なんだそれってなるよね。わかってるけど。わかってるよ。


「あー、酒。酒かぁ・・・16歳ならいいんじゃないか?」

「いや、ロジャーに確認した方が・・・」

 ルルゥとセリウスさまとニーナとで相談を始める。


 くぅ。駄々っ子になってしまった。


「リーシャちゃん、ごめんな。酒については兄上達に相談するからね」

「リーシャちゃん、もう第二陣が焼き上がるから全部お酒塗るからねぇ?」


 みんなに気を使われてちょっと恥ずかしくなってきた。


「リーシャ!!」

 冷静になって落ち着いたからってみんなに伝えていたら、ジュリアスさまが慌てて入ってきて、すぐに抱き上げられた。

「どうした?何があった?」

 うう、もう赤面するしかない。お仕事中に旦那さまが呼ばれた理由が「お酒飲みたいと泣いている」だなんて。


 話を聞いたジュリアスさまがセリウスさまの頭に手刀を落として怒ってくれた。

「人の食べてるものに手を出すんじゃない」

「いってぇー」


 ルルゥたちコックが新たに焼けた分を持ってきてジュリアスさまたちとおやつタイム延長戦になった。


「うまいな」

 ジュリアスさまが私をお膝に乗せて褒めてくれる。

 そしてやっと私の口にアルコールの香りが!

 口の中にラム酒よりもっと濃厚な香りがジュワっと広がる。うま~!

 ジュリアスさまも一口食べて。

「・・・リーシャ、これはうまいがロジャーに確認してからにしような」

 う!ううー。

「・・・はい」

 結局、私が食べられたのはほんの一口だけど納得しました。


 お昼ご飯やおやつの時間はいつもならジュリアスさまはお仕事中なのでおやつを一緒に食べられて嬉しい。でもこんなくだらない理由で申し訳なかったよ。


 仕事に戻っていくからって言うジュリアスさまにナッツとリポカのを数本渡しておやつに持って行ってもらった。

 セリウスさまにはあげないもん。

 苦笑いするセリウスさまはジュリアスさまと一緒に行っちゃった。


 そのあとルルゥに他のお菓子にも混ぜて欲しい素材や、一晩寝かした方が美味しくなるお菓子がいろいろあるってことを伝えて解散。

 

 帰宅後にお義父さまとお義母さまが食べて喜んでくれて、ついでにセリウスさまを叱ってくれた。

 クラウスさまが「バカだねー」って笑ってた。


 結局お酒はもう少し体重が増えるまでは我慢って言われた。体重関係あるのかな?

 ケーキの香り付け程度なら良いって言われたからお酒を使ったお菓子をいっぱい思い出そう!






 



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