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ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む  作者: 紫楼
一章

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10/42

10話 執事さんはハロルド、でもセバスチャンもいた!

 食事を終えて今度はルドガーさまとスノウリリィさまの真ん中にてホットミルクとパンケーキっぽい食べ物を与えられている私。


 3人息子さんたちはちょっとだけ書類仕事をこなすらしい。

 ノック音と共に侍女さんたちとイケオジと爽やか系お兄さんが入ってきた。


「失礼します。大旦那さま、リーシャさまにご挨拶申し上げたく参りました」


 どうやら最初に布の塊な弾丸を食らった時には会っていたみたいだけど、私の諸事情から用意していたものを交換したり新たに手配したりしなくちゃで、挨拶が遅れたということらしい。私のサイズとか報告を得ていても実物を見るとまた違ったのかも?


「私はこのグレーデン家で執事長を任されております、ハロルドです。こちらがジュリアスさまの専属執事のセバスチャンです。他の面々はまたその都度に」


 執事!ロマンスグレーの執事!!でもって若い方セバスチャン!!ネタみたいにセバスチャンがいる!!笑っちゃダメだー。


 そして侍女さんたちとニーナ!

「はじめまして。リーシャさま。私は侍女長のメリーです。こちらはマリア。他にもご家族専属の者や家政専門の者もおりますのでお顔を合わせられた時に紹介させて頂きます」

 メリーさんとマリアさんはちょっとだけふくよかなおかあさんって感じの優しそうなおばさまだ。

 そして、ニーナがさっき別れた時から三割増ぐらい輝いてるよ!

 あのハゲ親父~、使用人の制服とかもケチってたし、お給金もきっとしょぼかったからお手入れにお金かけられて無かったんだ。

 私の甲斐性がなかったばかりに!血涙。

 髪に艶めきとお肌に潤いと新品の衣装のニーナは美人さんだ。

 ここの従者さんはみんな身綺麗で笑顔だ。領主一家にも気安い感じだし、きっと良い職場に違いないよ。

 思わずニーナに抱きつきにいっちゃった。ニーナはちょっとだけ苦笑してから屈んでそっと抱きしめてくれた。


 ハロルドさんは鼻を摘んで上を見て、セバスチャンさんが片手で顔を覆ってる。

 メリーさんとマリアさんはエプロンを握りしめてる。

 ルドガーさまはプルプルしてるし、スノウリリィさまは泣いちゃって。


 ニーナと離れてたから、ちょっと心細かっただけだし、ニーナをあの家から連れて来られて良かったってだけなのに、なんでそんな感動されてるんだろう?


「あとは家令や私たちの専属執事もいるんだけど一気に紹介しても大変だろうから順々にねぇ。私たち堅苦しいのは嫌いだからみんな気さくに接して来るだろうからリーシャちゃんも気楽にしてねぇ」


 あ、敬語とか忘れて(わたし)が出ちゃっても大丈夫そう?やった!


「はい、スノウリリィさま」

「あらぁ、お母様って言ってちょうだい~!」

 スノウリリィさまに頬をぷくりとされてしまった。恐らくそれなりのご年齢の美魔女なのに見た目ジュリアスさまくらいの若々しさ。恐るべし。

「わしはお父様だぞ!」

 ルドガーさま、ガチマッチョでかわいいおねだりは萌えちゃう。

 ルドガーさまは年相応よりは若く見えるのかな?ゴリゴリのマッチョでかっこいい。


 この世界、今のところイケてなかったのは、クソ親父とオレイユ家に来ていたよくわかんない怪しいおっさんくらいじゃないかな。


 ここの世界?綺麗な人とカッコいい人ばかりの夢のような世界。グレーデン領ではさらにマッチョいっぱい。桃源郷だよ。 


 ぼんやりとしか覚えてないけど、学園には普通な感じの人もいたのかな?リーシャの知る範囲が極端に少ないから判断できないけど。

 日本人のカッコいい人をもっと彫りが深く濃くした感じの人が多いと思う。


 何かこの世界に来てからいきなり辺境に来ちゃったから、海外旅行でもしてる気分だったけど、日本風でもない世界でいきなり結婚ってびっくりじゃない?


 リーシャの記憶が有るから何となくこういう感じなのかって流されてるけど自分の人生の選択が全く出来ないでこの先を生きていくんだよ。


 ここの人たちが良い人でジュリアスさまがきちんと受け入れてくれそうだからやっていけそうだけど、こんな扱いに困りそうな子を押し付けられたって怒るような、それこそオレイユ家みたいなやばい人が集まってたら詰んでたよ。

 今更色々な感情が湧いてきて、なんだか急に悲しくなってきた。

 

 王様がリーシャの魔道具を知って環境を調べてくれたのかな?もう少し早かったらリーシャのまま助けられてリーシャは幸せになれたのに。

 私がリーシャの前世?というものなのか、リーシャの身体を乗っ取っちゃったのか、かわからないけど、ここで生きていくならちゃんと生きないとリーシャがかわいそう。


 いきなり終わってしまったメグミ(私)の人生と与えられた?リーシャの人生を大事にすることで無駄にしないから。

 だからリーシャ、一緒に生きてね。

 もう私の中にはいないかも知れないけど、記憶の中には確かにリーシャが存在してるんだもの。

 あれ?リーシャが私自身なの?

 わかんなくなってきた。


 私はそのまま意識を失ったらしい。



 

 

 

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