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第二十四話 逮捕の裏側7 小さなトラブル

暑い、暑い、アッツイ……。



俺は顔の汗を拭おうと腕を顔の前まで持っていき、ハッとし腕を下ろした。


「ソフィアさん、歩さん……暑い……です」


俺はとうとう耐えきれなくなり、蚊の鳴くような声で二人に告げた。

個室に密集し、さらにいくつものパソコンを稼働させているため暑いのは当たり前なのだが、俺が暑いと感じているものとは違う。



今、この暑さを感じているのは俺だけだ。

いや、ある意味、椿先輩も仲間かもしれないが……。



「我慢しなさいよぉ~? 夜になったらいくらかマシになるからぁ」


「これ結構、化粧大変なんだから一日に二回も嫌よー」


「えぇ……俺、夜までずっとこのまま」


「後輩、暑いのはナレダ。ワタシも夏はキツいが数をこなせばナレタ#/$€%」


「ハイ……」


暑いと感じるのは顔だ。

その原因は俺の顔に貼り付けられたシリコンマスクだ。マスクは通気性がないので熱がこもってしまうのだ。


シリコンマスクを被れば加藤春樹の顔に化けることができる。

しかし、マスクと俺の皮膚の色は異なり、俺の皮膚の色の方が日焼けでやや黒い。

よってマスクと皮膚の境目が分からないようにソフィアさん達の化粧によって誤魔化す必要があったのだ。


「あ、アツ……イ……」


「……保湿には良さそうねぇ」



歩さん、今、保湿はいりません……。

俺、男なんで保湿とかマジでいいです。

 


ほんの一瞬イラッとし、冷静になった。




あ、歩さんも男だったか……。


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