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――― エピローグ ―――

「大変です、フィオナ様!」


血相を変えた大人が一人、車両の飛び込んでくる勢いで現れた。


「何の用だ」


護衛という役割上、ハナちゃんがそれを制止する。


「フィオナ様に早くお伝えしなければ! 今すぐ!」


「何か?」


ただ事ではないと判断したのか、フィオナが顔を出した。ついさっきまで泣いていたとは思えないほど、凛々しい王女の顔を付きだ。


「カザモから通信がありました! アッシアの軍艦を確認。あと十五分ほどでアッシアの兵隊が上陸すると思われます!」


フィオナの顔つきが変わる。


「想定より一時間も早い……。なぜ、発見が遅れたのですか?」


「恐らくは、こちらの技術を上回る護符を使っていたと思われます」


「我々がカザモに到着する時間は?」


「十分後です」


「何とか直前には間に合う、ということか。今すぐ勇者たちに戦闘準備の呼びかけを。私も車内放送で皆に言葉をかけます」


「承知しました!」


再び三人だけになり、僕はフィオナに聞いた。


「何が起こっているんだ?」


フィオナの目は、聞いた僕を緊張させるくらい、冷静かつ鋭いものだった。そして、彼女は言う。


「アッシアの到着が思ったよりも早かった。……私たちはイロモアの最北端、カザモ防衛基地に到着とほぼ同時に戦闘状態に入るわ。つまり、今のうちに覚悟しておけ、ってことよ」




一分後、フィオナによる激励の言葉が車内に流れた。


「戦争を望む者は、この世界に存在しません。しかし、アッシアの魔王とイワンは違います。


アッシアは二十年前、各国に火を放ち、それは我が国オクトまで届きました。容赦なく、躊躇うことなく、悪行を続け、現在もその罪を償うことはありません。


多くの国がアッシアを怖れ、敵対を避けていますが、オクトは違います。なぜなら、我が国には勇敢なる戦士、勇者……貴方たちがいるからです。


そして、今……アッシアの悪意が我が国の最北端、イロモアに迫っています。だとしたら、貴方たちがすべきことは一つ。その勇敢なる力によってアッシアの暴力を払い除け、魔王を討伐することです。


今こそ、正義を執行するとき。勇者たちよ、その手で悪を討ち払うのです。


この世界の平和を、未来を、貴方たちに託します」


ついに、第二次オクト・アッシア戦争が始まる。

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