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五精神×力ある者達×霧の国……3

 【シスイ】へ向かう最中、一人の少年が質問を口にする。


「今から行く、所って【シスイ】の先にあるんだよね……」


 村人達も同様に行き先について不安を感じていた。


 第五の関所【シスイ】は本来、司法の街であり、酸の湖であるガルナ湖が防衛の役割を担っていた。しかし、領主を失い、酸の浄化と毒霧を操れなくなった今の【シスイ】は人が住める状態ですらなくなっていた。


「嗚呼、【シスイ】の先だ。簡単に言えば、リアナ領土の外だな」


 キャトルフの言葉に村人達は動揺を隠せずに慌ただしくなる。


「リアナ王国の外って……まさか、ガルシャナに行くのか!」


 村人の一人がそう口にすると、微かな、ざわめきが起こる。


 【獣帝国(じゅうていこく)ガルシャナ】


 その名の通り、獣人の王が支配する国である。

 獣人、人間、その為の亜人族が生活する国であり、帝国と名乗っているが【獣帝国ガルシャナ】は隣国をはじめとする、他国との貿易が盛んな国である。



──50年前──


 【獣帝国ガルシャナ】【リアナ王国】の両国は互いに強国となり、幾度と無く争いを繰り返していた。

 【リアナ王国】は、一時的に領土の拡大を目的とし、【獣帝国ガルシャナ】と平和協定を結ぶと同時に小国へと進行することを決めたのだ。


 リアナ王国、三十八代国王──“ダンベルム=リアナ=ディエルド”が両国で結ばれた平和協定に書き足した内容は【獣帝国ガルシャナ】は怒り、拳を震わせた。


 平和協定の内容は【リアナ王国】が他国と戦闘を行う際に敵である他国に対する助力、救援等を一切行うことを禁止すると言う内容であった。


 王国──ダンベルム=リアナ=ディエルドは、平和協定に書き足した条件を最大に活かす為、両国の周囲にある小国への侵略を本格的に開始したのである。


 次第に小国を吸収し、国土を広げる【リアナ王国】は隣国に対して宣戦布告を早々に行った事により、【獣帝国ガルシャナ】は身動きを完全に押さえられる形になっていた。


 そんな最中、両国の最大武力が拮抗すると同時に、平和協定が終わりを迎える。


 バルメルム大陸最大の二国が衝突する事となる。多くの国々が、どちらの国がバルメルム大陸から消えるかに注目する。


 【リアナ王国】と【獣帝国ガルシャナ】の全面戦争は多くの国々の未来を左右する事となる。


 皇帝──“ジャルバノ=サラバン”は【リアナ王国】を滅ぼさんと獣人からなる帝国軍の進行を開始させる。


 獣人の存在を野蛮な獣と考えていたダンベルム=リアナ=ディエルドは、獣人の進行に対して炎を持って迎え撃つように指示を出す。


 ──第五の関所【シスイ】……臨時拠点──


「陛下、既に霧の国【獣帝国ガルシャナ】の国境にて、焼却部隊の配備が完了したとの報告が届きました!」


 兵士の報告に軽く頷くと、ゆっくりと指示を声に出す。


「うむ。ならば、直ぐに毒霧を流し込み、出てきた……野蛮な獣を焼き払うように伝えなさい。一匹も逃さぬように……確りと伝えるように、よいな?」


「は、はい。畏まりました!」


 兵士は敬礼を済ませ、国境へと戻っていく。


 【リアナ王国】と【獣帝国ガルシャナ】の未来を決める戦争が始まる事となった。

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