表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
166/183

紅の女王×血状の力×否定の王……2

 誰もが、グレストロ側からの攻撃だと認識する最中、風薙と複数の風を操る魔石(アーティファクト)使い達が一斉に土埃を吹き飛ばす。


 姿を露にしたその存在に皆は理解出来ず、動揺した。


 返り血で服を染め、真っ赤に光る瞳を有し、クスクスと笑みすら浮かべるライム女王の姿がそこにあったからだ。


「あ、あれは、リアナ王国の姫だろ?」


「何故、女王が……」


「それより、さっきの攻撃はいったい」


 地上から口々に語られる不安の声。


 そんな時、女王に向かって声が叫ばれる。


「なぁ、ライム女王、説明してくれないか? なんの真似だ……てか、何してやがる!」


 それはアルベルム=キャトルフの声であった。


 ライム女王は、キャトルフの発言に対して、両手を天に向けて大きく伸ばす。


 赤黒く光が球体となり回転を始める。


 瞬く間に巨大な球体へと変化するとバルコニーから上に延びた城その物を粉砕するように拡がっていく。


 そして、継ぎの瞬間、球体から光が天高く上がり、数多の赤黒い閃光が城の後方へと放たれる。


 一緒の出来事であった。山が砕けちり、田畑が燃え、その先に存在した数多の国々が黒煙をあげる。


 地上から見ても確認できる黒煙が意味していた事実は各国の首都の崩壊と数多の民が犠牲になった事実であった。


「アハハ、素晴らしいと思わぬか? さあ、選ぶがよい、私に忠誠を誓うか、自国が消える様をその目に焼き付けるか!」


 その場にいた全員がライム女王の言葉に怒りを感じる最中、更に発言が続く。


「私に忠誠を誓うならば、それを行動に示せ、黒き獣の団を討ち取り、アルベルムの首を掲げよ! そうでなければ、国を失うと思え、これは最初で最後の優しさぞ、悩む時間をくれてやる……一時間とするか」


 ライム女王の発言に皆が苦悩を表情に浮かべる。


 そんな最中、キャトルフが覚悟を表情に現すとグリムがそれを感じとり、突如動き出す。


 キャトルフが笑みを浮かべると、黒猫の団が一斉に動き出す。


「約束の一時間、皆は悩んでろ! 俺達は今から一時間、最後まで足掻いてみせる! いくぞッ!」


「「「ウオォォォッ!」」」


 黒猫の行動に呆れた表情を浮かべるライム女王、しかし、直ぐにその表情は微笑みに変わる。


 ダンッ! ダンッ!


  無数の銃声が空気を震わせる。


「な、何をしているのだ! シェルビー=ムガナ……」


「可笑しな質問をするな、アバン王……我々に残された道など、一つであろう? それに我々が元より同盟を組んだのはリアナ王国であり、黒猫と言う傭兵では有るまいよ?」


 アバン王に向かい、女帝シェルビー=ムガナがそう口にする。


「それが正解なのか……今の状況を前に、其方の出した答えが本当に正しいと考えるのか!」


 剣を抜くアバン王、しかし、次の瞬間、アバンの背中から、心臓を貫くようにして、刃が貫通する。


「ぐっあは……」


「アバン王……残念ですが、国を滅びの道に向かわせる存在は王とは呼べませぬ……」


 アバン王を貫いた刃が引き抜かれ、アバン王国軍の総大将であろう男が声をあげる。


「今より、我々は新王帝連合から抜ける! 黒猫を討ち取り国を守る、これは民を護る戦いぞ! よいなッ!」


 アバン王国軍が反旗を翻し、マカルデア帝国と共に動き出す。


 その動きは、獣帝国軍を孤立させる物であった。


 ペリグロッソは独自に動く事が叶わぬ状況下で苦悩した。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ