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疑心暗鬼×信じる心×奪われた信頼……3

 大軍勢の進行は大地を無数の色に染める。


 各国の軍が各々の旗印と共に王国を現す『王冠』と帝国を示す『獅子』を

描いた新王帝連合の旗印を掲げる。


 連合の騎馬隊が一つの集団となり大地を揺さぶる。


 【ガドロヌ】から進軍を開始して一日を走り続けた。


 夕暮れ前に下調べをした土地で野宿を行い、朝日と同時に進軍を開始する事となる。


 日の出と同時刻、空に敵襲を知らせる空砲が突如撃ち上がる。


 方角を確かめる一同、それは間違いなく【ストレア】から発射された物であった。


 気づかれるには早すぎる事実に皆が動揺するも、既に動き出した大軍勢が止まる事など有り得なかった。


「皆、敵に気づかれる事は予想の範疇(はんちゅう)です! 私も前に出ます。親衛隊の皆様、お願い致します」


 予想外の行動を取るライム女王に皆が驚くも、馬に跨がった女王と数十機の騎馬が先頭を駆け抜けていく。


 力強く小さな女王が筆頭を勤める姿にキャトルフを始めとする多くの戦士達が笑みを浮かべる。


「俺達も、女王に続くぞっ! 黒猫いくぞ!」


「儂らも、いくぞ! 獣帝国の勇ましさを大地に刻もうぞッ!」


 キャトルフとペリグロッソが声をあげる。


 各王達もそれに続き、結果として士気を高める形になったのだ。


 昼を前に第一の関所【ストレア】に辿り着いた新王帝連合は覚悟を胸に一斉に駆け出していく。


 既に敵に存在を知られている事実が勢いに拍車をかける。


 正面から身構える黒猫の団とリアナ王国。


 最初の計画と違うのは右舷(うげん)を獣帝国ガルシャナが一国の軍で戦う事となっていた。


 左舷(さげん)はアバン王国とマカルデア帝国の二国兵団がそのまま、攻めに転じていく。


 別動隊であるエルイの民と長であるシュゲン、聖騎士団と巫女であるミリアが水路を目指し進んでいく。


 各国が動き出すと同時にライム女王が小さな体からは信じられない程に勇ましい声を張り上げる。


「聞けぇッ! 我々は今より、グレストロなる愚かな国を建国せし其方達に我々が剣を届けようッ! 死して愚かなる罪を懺悔するがよいッ!」


 張り上げた声に向けて撃ち放たれる無数の矢の雨。


 即座に各自が魔石(アーティファクト)を発動すると空に巨大な影と土の壁が広がっていく。


 【ストレア】の空が黒く染まり、太陽光が微かに抜けて、地上を照らす。


 グレストロ軍の内部では後悔を口にする者すら出る程の圧倒的光景が広がる。


 【ストレア】から続くように存在する新国家グレストロ(旧リアナ王国王都【エルドルメ】)でも、異様な光景にざわめきが起きていた。


 そんな、不安に包まれたグレストロとは違い、新王帝連合は計画通りに動き出す。

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