表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
150/183

生きる者達×戦う者×ガドロヌの夜明け……4

「キャトルフ団長、報告致します。敵であるグレストロ軍の総勢は隣国からの兵を合わせ、およそ十万、今も戦闘の地であるガドロヌに増援が集まりつつあります」


「十万だと、本気って事か! 今の此方の戦力は総勢二万、五分の一か……悪くない数字だ……だが、勝利には遠いな」


 総勢二万の四勢力連合、しかし、それは現状の戦力であり、獣帝国ガルシャナだけを見ても、本来の兵士だけを見た軍事力は一五万であり、決して巨大な数字ではないのだ。


 グレストロ軍が巨大になった理由は他国への進軍による制圧と他国を攻める際には他の隣国から傭兵を大量に雇うと言うシンプルだが、確実な方法であった。


 他国の兵と他国の傭兵が争い、弱った処を刈り取る。それこそがグレストロのやり方だったのだ。


 自国の被害を最小限にしつつ、他国同士を争わせ、最悪の場合は他国間で戦争が起こる事になる。

 短い間にグレストロの隣国の殆どが争いに巻き込まれ、一国が落ちだすと、あっという間に、多くの国がグレストロの魔の手に落ちたのだ。


 本来ならば、あり得ない程の速度で動き決着を迎えた隣国戦争、その事実に対してもキャトルフは危機感を募らせる。


 敵の士気が落ちぬ理由についても、情報収集部隊が推測ではあったが口にしていた。


 推測を聞き、決断を迫られるキャトルフ。しかし、決戦の地は、すぐ其処まで迫っており、既に他の選択肢など存在しなかった。


 キャトルフは、報告を済ませた情報収集部隊の者達に感謝を口にする。


 改めて覚悟を決めた表情を浮かべたキャトルフは風薙と側近部隊である【鎌鼬(カマイタチ)】を呼ぶ。


 風薙は呼ばれた理由を聞かされ、クスクスと笑う。


「マジかよ団長? かなりイカれた作戦だな、だけど、勝算はあるんだな」


「嗚呼、その間は、情報収集部隊のグリムとシャナに頑張ってもらう」


「酷い作戦だな? アイツ等に恨まれるぜ? だが、安心したぜ……そうじゃないとな、黒猫の戦い方を奴等に教えてやらないとな」


 キャトルフはその後、情報収集部隊のグリム、シャナ、カルミナを呼び、風薙達を交えた作戦の内容を伝える。


 話がまとまると次に四勢力連合の代表に作戦を伝え、各隊の隊長と兵達に伝えられる。


 作戦説明は早急に伝えられ、四勢力連合は進軍を再開する。


 夜の奇襲に備えた動きをする四勢力連合に対して、グレストロ軍からの襲撃は無かった。


 朝日が顔を出す寸前に決戦の地であるガドロヌの街を目前に木々が生い茂る森の出口で身を隠すように陣形をとる四勢力連合の姿が其処に存在する。


 皆がキャトルフの合図を待つ。


 既に別行動を開始していた風薙と【鎌鼬】も朝日を前に一時的に待機する。


 遠くの空が金色(こんじき)に包まれ、大地を眩い日光の光が照らしていく。


「作戦を開始する!」


 キャトルフはそう口にすると、手で合図を出す。


 本隊から離れた左右の森からガドロヌの防壁に向けて、巨大なアンデッドが合計六体動きだす。

 防壁と変わらぬ巨大アンデッドが突如現れた事により、ガドロヌ内部からは慌てて火矢が射出される。


 しかし、巨大アンデッドに通常の火矢が通じる訳もなく、防壁に対して、巨大な大木を棍棒のように振り下ろす。


 六ヶ所に対する一斉攻撃は防壁に亀裂を走らせ、防壁を削り落とし、更に敵兵を恐怖に落とし入れる。


 そんな最中、ガドロヌ内部に突如、影の兵士が大量に現れる。

 予想外の外と内からの攻撃にグレストロ軍の混乱は凄まじく多くの敵兵は防戦一方となる。


 それを待っていたと言わんばかりに風薙と【鎌鼬】が動き出す。


「よしゃ、抜かるなよ! オレ達が今回のキーマンなんだからさぁ、いくぜ!」


「「「了解しました」」」


 戦場の死神と言われた傭兵達の奇襲が今、始まる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ