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光の神×黒神のネルヴ×残酷なる者……5

 エルイの民が封鎖された【フェルドルム大樹海】に防壁を造り外部に干渉して来なかった理由は外界の存在が最悪の事態を起こさぬようにする為であった。


 大地から立ち上がり、その巨大な体と八本の足を動かし、ゆっくりと動き出す。


 シュゲンの命令で大勢のエルイの民が武器を手に攻撃の準備を整える。


 余りに巨大な化物を前に皆が気迫に満ちた表情を向ける。


「キャトルフよ、妾達は、今より死を覚悟しておる、わかってくれ……運が良ければ妾達だけで犠牲が済む筈じゃ。此度の増援には、つがいも居るのじゃろ? 守る為に今は退いて欲しい」


 シュゲンの言葉にキャトルフは、歯を食い縛る。


「……はぁ、わからない。悪いがシュゲン様。俺達はもう、客人じゃない。勝手に戦わせてもらう!」


「な! わかっているのか、あれは単なる魔獣ではないのじゃぞ!」


「話は終わりだ。シュゲン様……俺達は傭兵です。飯と酒を勝手に先払いとさせて貰います……全員、今からあの化物を駆逐する! 逃げたい者は逃げていいぞ!」


 キャトルフの言葉に黒猫達は笑い出す。


「団長? 逃げてどうやって、あとの飲み会に参加すんですか、勝って最高の宴にしやしょう!」


「あはは、違いねぇな!」


 誰もが団長であるキャトルフに笑みを見せた。


「マスター、一番足の速い者に、黒猫の団を呼び戻させる。今のままじゃ、犠牲が出る」


 アルガノの言葉にキャトルフは同意した。直ぐにその場にいた足の速い獣人が移動しようとした時、副団長直属部隊【鎌鼬】が姿を現した。


「いきなりの御無礼、失礼いたします。団長殿……我々は……」


「言わなくていい、それより、風薙に報告を頼む。いいな」


「御意!」


 鎌鼬が姿を消すと、キャトルフ達は即座に戦闘に入る。


 四方に展開し、その場にいた隊長各が本体、到着までの足止めを行う。


 巨大な亀の化物に対して、シュゲンが口を開く。


「ヤツは遠い過去の災いの生き残りじゃ、仮死状態に入れば、全身がダイヤと変わらぬ硬度になる……」


「そいつは厄介だな……そんな奴が何で……」


「妾達は奴が目覚めぬように、薬草にて眠らせ続けていたのじゃ、本来は明朝に薬草を煎じて、新たな眠りに着かせる予定であった」


 二首の亀の化物は名を【ノルテ・トルトゥーガ】


 二つの頭、八本の足、巨大な甲羅、洞穴のようになっていた口は岩が崩れ、牙と鋭い歯が開いた口から露になっている。


 キャトルフは剣を抜き、真っ直ぐに敵を示す。


「今回は化物狩りだ! 食った分は確り働くぞ、お前らッ!」


「「「オオォォ──ォォオオッ!」」」


「「「ウオォォ──ォォオオッ!」」」


 勇ましい黒猫の声にエルイの戦士達も声をあげる。


 声に反応するように、ノルテ・トルトゥーガがキャトルフ達へとその巨大な頭を向ける。


 当然ながら、キャトルフはそれを狙って声を荒げていた。


「さぁ、黒猫を敵にするとどうなるか教えてやるよ! こいよ、過去の遺物野郎!」


 前に大きく両足を上げ、勢いよく大地を踏み締める。


 地面が盛り上がると同時にキャトルフが駆け出していく。

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