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過去の悪夢×リアナ王国×囚われし者……3

 馬を走らせ、二日目……目的地の【ケマル】に到着する。


 【ケマル】に立ち寄った理由は通行に関する情報を獲る為であった。


 人の出入りが少ない分、小さな情報すら話題になる。


 キャトルフと仲間達は酒場に向かう。


 酒場に入ると店主が軽く会釈を済ませるとグラスに酒を(そそ)ごうとする。


「待ってくれ、先ずは素面(しらふ)で話を聞きたいんだが?」


 その言葉に店主の手が止まる。


「質に関係無く、一つ、酒5杯分だ……」


「わかった。聞きたいのは王都【エルドルメ】までの関所について、分かる範囲で教えてくれ」


 店主は【ケマル】に入ってきた情報の中から、信頼性の高い話を選び、語りだした。


「王都までか……今までと変わらず、関所が五つ存在する、その全ての関所が兵の数を増やし、通行の際の取り調べも厳しくなっていると聞いた。何でも、王都からの使者が関所へと足を運ぶとのことで、通れない者や帰れなくなった者もいるそうだ」


 第一の関所──音楽と研究の都市──【スレトア】


 第二の関所──食糧と武器の街──【ガドロヌ】


 第三の関所──リアナ王国軍事要塞──【ラタナ】


 第四の関所──水と自然の都──【ウォルベア】


 第五の関所──法律と監獄の島──【シスイ】


 五つの関所には、各地を統治する代表者が支配する事実的な小国と言える状況になっている。


 前国王の死後、リアナ王国の情勢は一変した。

 各都市の税が一律から、都市ごとに税金が変化していった。


 貧困に悩む都市からは住民が税の為に苦しめられ、無慈悲な処刑が繰り返されていた。


 最初の目的地【ケマル】で情報を更に集め、キャトルフ達は食事を済ませると最初の関所である第五の関所──法律と監獄の島──【シスイ】に向かう。


 【シスイ】は大陸と大陸の間に広がる巨大な酸の湖【ガルナ湖】の中心に存在する島に両方から橋が掛けられた関所である。


 【ガルナ湖】の水質は強酸であり、シスイのある島は硝子の塊のような性質であり、それが唯一、島が存在出来る理由である。


 橋も同様に硝子と変わらぬ素材で作られている。


 実際には硝子でありながら、鉄の強度を有した“クリアストーン”が存在する為に存在する関所であった。


 関所までは【ケマル】から馬で三日の距離にある。


 時間を惜しめば、それだけで状況が大きく変化する。キャトルフは王都で実際に何が起こっているのかを危惧しながら、馬を走らせていくのであった。

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