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第157話


 ルシアが泣きながらアーリンにしがみ付き、今までの大変さを一気にぶちまけた。その内容を聞いたアーリンにとっては、自分が今迄して来た事だったのでルシアにも出来るだろうと任せていたらしいのだが、ルシアにとってはそれは凄く大変で一個片付けても終わった頃には3つ増えていたりと寝る暇も無い状態が続き、今回爆発してアーリンに抗議しに来たと言った。


「う~ん、そんなにだった?」


「そうです! というか、あの量をアーリン様は何で出来るんですか?! 1人で出来るような量じゃないですよ!」


「……そう言えば、私もあの仕事を初めて10年位は大変だったかしらね」


 アーリンのその言葉を聞いたルシアは「あの仕事の量を慣れで片付けられるアーリン様がおかしいです!」と叫びながら泣いた。ルシアの泣き言に流石のアーリンも少しダメージを食らい「私だって、最初は辛かったわよ」と不貞腐れた様に言った。


「……アーリン、代行者ってルシア1人じゃなきゃダメなのか?」


「……ああ、そうね。確かにルシア1人じゃなくても良いわよね。でも、私が信頼してるのルシア位だしな……」


 アーリンが考えながらそう言うと、泣いていたルシアが目を拭き取り「アーリン様。代行者の人数を増やして良いのでしたら私が連れて来ても良いでしょうか」と進言した。


「う~ん、そうね。ルシアが信頼する子なら、良いわよ」


「はい!」


 ルシアは元気よくそう言うと、妖精界への扉を開けて戻って行った。ルシアが行った後、アーリンも「私もちょっと心配だから、行ってくるわね」と言ってアーリンも妖精界へ行ってしまったので、残った俺とゴレ助でリバーシーをやる事にした。

 アーリンとドラグノフ、そして魔石の強化により知力が上がっているゴレ助はリバーシーのルールを完全に覚え、俺の手の打ちも学習していて中々言い試合をした。


「ふっ、まだまだ俺には勝てないようだなゴレ助」


 勝ち誇ったように言うと、負けたゴレ助はリバーシーを最初の形に戻し「もう一戦」と言わんばかりの姿勢を取ったので2試合目を行った。


「……中々、やるなゴレ助」


 2試合目、完全にゴレ助に負けた俺がそう言うと、試合に勝ったゴレ助はチビゴーレムの姿で喜びの舞を踊り始めた。最近、ゴレ助は意思疎通を体で表現するのが上手くなり嬉しい時はこんな風に踊るので分かりやすい。

 そして、負けた俺はリバーシーを最初の形に戻し「これに勝った方が真の勝者だ」と言って3試合目を始めた。


「……危なかった」


 最後の最後でゴレ助がミスをして、なんとか勝つことが出来た。自分のミスに気付いた時、ゴレ助が「待った」と土の手を作ったが「待ったは無し」と言って強引に進めて勝利することが出来た。

 ゴレ助の腕前は、既にドラグノフのアーリンも越していて俺とほぼ変わらない強さだった。

 勝った俺は、リバーシーをなおし不貞腐れているゴレ助を胸ポケットに入れて地下室から一階に上がり、リビングを通り過ぎようとしたら母さんから「あら、クリフ帰ってたの?」と話掛けられた。


「うん、まあ風呂に入りに行っただけだからね。そんなに長居するつもりじゃなかったよ。あれ、母さん今日は姉さん達と一緒にじゃないの?」


「……アリエス達はちょっと用事で出掛けてるわよ。そうだ。クリフ、今日は冒険者の活動がお休みなんでしょ? 久しぶりにお話でもしましょ」


 母さんが何か考え事をした後そう言った。俺は、少し違和感を感じたが、別にする事も無かったのでリビングの中に入り母さんが座っているソファの横に座り色んな話をした。

 話をしている途中で料理長がリビングに来て昼食が出来た事を伝えてくれたので、俺と母さんは椅子に座って昼食が届くのを待ち持って来てもらった料理を母さんと一緒に食べている途中で泥だらけの爺ちゃんとドラグノフが帰って来た。


「んっ? クリフ、帰って来たのか」


「爺ちゃんもドラグノフもどうしたの? そんなに汚れて」


「いやな、リグルが「儂と勝負しろ」と言って無理矢理連れだしたから、久しぶりに本気で戦ったらこうなった。クリフ、里に転移してくれないか? 風呂に入りたいんだ」


「儂も一緒に転移しておくれ、泥が髪にもついて気持ちが悪いからのう」


 ドラグノフと爺ちゃんからそう言われた俺は、母さんに「ごめん、2人を里に連れて行ってくるよ」と言って爺ちゃん達と一緒に今日2度目の里へ転移した。転移した後、爺ちゃん達は温泉に入りに行ったので俺は待つ間、なにしようか考えているとケンタさんが通りかかって「クリフ様、良ければ新作が出来ましたので来ませんか?」と言われたので温泉の番台さんに「山田屋に行ってくるって爺ちゃん達に伝えておいて」と頼み、ケンタさんと山田屋の店に向かった。

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