第156話
温泉に入り、疲れと汚れを落とした俺は里の中をブラブラと歩き米やら野菜やらを補充した後、帰ろうと思い倉庫に帰って来ると人が1人倉庫の前に立って居た。
「ラゴン、どうしたんだ?」
倉庫の前で待って居たのは、ドラゴさんの息子のラゴン。俺と同い年なのだが、7歳まで闘病生活が続いていたがアーリンに頼み秘薬の薬草を採って来てもらい調合士としても腕が良い婆ちゃんに頼み薬を作ってドラゴさんに渡すと数日で病から回復して今は普通の生活を送れている。
「どうしたんだ? って、クリフ君。この前、言ってたじゃん今度来た時一緒に遊ぼうって」
「……あっ、そうだった。いや~、すっかり忘れてたよ。ごめんな、ラゴン」
謝ってそう言うとラゴンは「良いよ。クリフ君が忙しいのは、知ってるし」と言って、許してくれた。その後、倉庫から族長の家の方へ移動してきた俺とラゴンは、いつも遊んでいるラゴンの部屋でアイテムボックスからリバーシーを取り出し、遊び始めた。
ラゴンとリバーシーをして遊んでいると、部屋の扉をノックする音が聞こえるとドラゴさんが部屋の中に入って来た。
「あれ、クリフ君。来てたのか」
「あっ、ドラゴさん。こんにちは、お邪魔してます」
「父様、お仕事終わったんですか?」
「うん、今日の分は終わったからラゴンの様子を見に来たんだけど、クリフ君がいるなら安心だね」
ドラゴさんはそう言うと、近づいてきたラゴンの頭を優しい笑みを浮かべて撫でた。
「そう言えば、クリフ君。ダンジョンに挑むって言ってたけど、どうだった?」
「ちゃんと、ダンジョンボスも倒してきましたよ。これで、次は王都にある最後のダンジョンに挑む予定です」
「おお、おめでとう。王都のダンジョンと言えば、それなりに難しいと偶に来る冒険者の人達から聞くけどクリフ君達は、優秀なんだね」
「いや、3つ有るダンジョンの1つ目は直ぐにボスを倒せましたけど、今回の台のダンジョンは約1年半かかってますから、どうなんでしょうね」
と言うと、ドラゴさんは苦笑して「たった10にも満たない子供達でダンジョンを攻略してるのに、その速さは十分早いと思うよ」と言った。その後、ドラゴさんが「私も一緒に遊んでも良いかな?」と言ったのでリバーシをアイテムボックスに入れ、トランプを取り出し3人でトランプをして遊んだ。
「……こっち、よし上がり!」
「また負けた……」
トランプを初めて色んなゲームをした。そして、最後にババ抜きをしていて俺が一番最初に上がりドラゴさんとラゴンの戦いになり、最終的にラゴンが勝った。
「父様、弱いな~」
「う~ん、この遊びは小さい頃からよくしてるんだけど、中々勝てないんだよね。それにしても、クリフ君は強いね。直ぐに上がっちゃって」
「まあ、ドラゴさんもラゴンも分かりやすいからね。何処にババがあるか分かっちゃうんだよ」
そう言うと、ドラゴさんとラゴンは「そうかな~」と言って互いの顔を
見合った。その後、そろそろ帰ろうかなと言った俺にラゴンが「もうちょっと、遊ぼうよ~」と言って来たがドラゴさんが「ラゴン、この後は勉強の時間だから遊び時間は終わりだよ」と言って俺にしがみ付いてきたラゴンを抱え、「また、遊びに来てね。クリフ君」と見送られて俺はレドルの杖を使い王都の自宅地下に転移した。
「クリフ君、おかえりなさい」
「ただいま、アーリン。って、ドラグノフは? 一緒じゃなかったのか?」
「ドラグノフは、リグルに連れられてどっかに行っちゃったわ暇だったからゴレ助に魔力を与えて暇つぶししてたの」
そう言うと、アーリンの手の中から本体であるゴレ助がビョコッと起きると俺の肩に飛んできた。
「ゴレ助の強化も程々にな既にヤバい位強くなってるんだから」
「ええ、知ってるわよ。でも、まだまだ駄目ね。今の状態で戦えたとしてもドラゴンが複数体来たらゴレ助が持たないから、もっと強くしないと」
「……ゴレ助、自分の体は自分で管理するんだぞ?」
そう言うと、小さなゴーレムは返事をするようにビョンッと飛んだ。帰って来たのは、ゲームで疲れて帰って来たので今からまたゲームするのもと思い、アーリンに「暇つぶしに何かやる事無いか?」と聞くと「あったら、私もしてるわ」と返されて2人でに何をしようか考え始めた。
と考えていると、と隣の部屋からガタッと言う物音が聞こえアーリンと一緒に見に行くと妖精が一匹部屋の中に居た。
「あら、ルシア。どうしたの?」
「アーリン様~、もう嫌です~1人であの量の資料は無理です~」
部屋の中に居た妖精は、1年半前に一番最初に出会った妖精のルシアで泣きながらアーリンに飛びついた。




