表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪女のレシピ〜略奪愛を添えて〜  作者: ましろ
第二章 

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

57/89

閑話【さんすう】


「姉様、この問題がわかりません」


 姉様に教えてほしいとお願いするのはまだ少し緊張してしまう。

 でも、分からなかったら聞いていいって言ったから。


「うん、いいわよ。おいで?」


 そう優しく言われて少し心が浮き立った。

 兄様たちは好きだけど、お姉様にも憧れはあったのだ。


「ああ、ここの計算ね?」


 ブランシュ姉様は嫌がることなく、問題を見てサラサラと……ん?


「姉様?それは答えです」

「そうよ?」

「???」


 分からないのは解き方であって答えではない。


「あのね?分かんないのはこの途中なの」

「え?どこに途中があるの?」

「…………あるよ?」


 あれ?私がお馬鹿なの?だって、どうして問題を読んで間をすっ飛ばして答えになるの?


「二人ともどうしたんだい?」

「「リシャール兄様」」

「あ、偉いね。二人で勉強してるんだ」

「……そうなんだけど、あのね?この途中が分からなくて」

「え?途中って何?答えは5個でしょう?」


 コイツもかっ!

 何?聞けって言ったくせに、ミリの分からないところが分からないんじゃないっ!!


「もういい!ロラン兄様に聞くもんっ!」

「「ミュリエル?!」」

「ロラン兄様!ここ教えてください!」

「お?いいぞ~。これはなぁ、まず、りんごが3個あるだろ?そこに──」


 と、ロラン兄様は絵を描きながら教えてくれました。


「あ!わかった!だから答えは5個になるのね?」

「すごいな、ミュリエル。すぐに分かるなんてエライエライ」


 頭を撫でて貰いながら姉様達をチラリと見る。

 何だかショックを受けてるけど知らないもん。今日は絶対にミュリエルは悪くない。


「ロラン、すごいな」

「ええ。ロランはスゴイわ」

「……なあ。5年後の今日は何曜日?」

「「金曜日」」


 ………え?どうして分かるの?というか正解かどうかも分かんないけど。


「分かったか、ミュリエル。この二人は特別仕様だから、勉強は俺かベルに聞いたほうがいいぞ」

「……そうする」





頭が良くても教えるのが上手いとは限らないかな、と。

子ども達がやっと仲良くなってきて嬉しい。

ミュリエルへのザマァ希望の方には申し訳ございません。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
1番良いところに収まって良かった。
5年後の今日は何曜日?なんて、大人でも即答できんわ(笑) 閏年がなければ、簡単ではあるけども、それでも一瞬考える。
ザマァ=お尻ペンペンで良かった。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ