第四章 プロローグ
今回は主人公は脇役と思ってください。
春眠暁を覚 えず。
という故事が有る。
その意味は、「春はぐっすり眠れるものだから、夜が明けたのに気づかず寝過ごしてしまう」
という訳が本当の意味である。
そんな言葉を思い出していた。
さて何が言いたいのかと言うと簡単な話だ。
眼の前が混沌としてる。
……。
………。
…………。
うん。
現実逃避したい。
してるけど。
それは今年の春の事だった。
桜が舞い散る季節。
花見に行く事になった。
いや本当に。
それがこの全ての発端でした。
というか断ればよかった。
まあ~~後の祭りだが。
多無羅公園に。
この間知り合いになった猫又の翁に誘われて。
いや九尾かな?
まあいい。
猫又でも九尾でも大した違いは無いだろう。
うん。
「モフモフ~~」
宴会は近くの公園ですることになった。
のだが……。
というか……。
「なあ、相棒」
『何だ?』
「この混沌とした現状は何なんだ?」
『知らん』
いや。
もうね~~。
良いんだが……。
「一番! 鬼灯松行きますっ!」
「いけええええっ!」
「一気! 一気!」
「飲め飲め~~」
「美味しい~~イリコ」
徳利から酒を直飲みする中年男。
それを手を叩いて音頭を取るオバサン。
バクバクとイリコを食べる女子中学生。
ジュースを飲みながら黙々と携帯ゲームをしている男子高校生。
季節は春。
桜舞い降りる季節である。
地面に散った桜の上にレジャーシートを敷いて宴会をする集団。
チラチラと舞い降りる桜の花びら。
チラチラと。
チラチラと。
満開に咲いた桜は散り始めていた。
その桜木の下でお酒やジュース等の飲み物を各自楽しんでいる団体。
花見用にと張り切って詰め込んだ手作弁当。
或いはスーパーで買ってきただけの惣菜。
それらを消費する集団である。
宴会の合間に、何故か猫が御飯を食ってるが気にしないでおく。
たとえ尻尾が複数に分かれていても。
その光景は紛うことなき花見の集団である。
ちなみに、この花見の参加費用が無くて僕はバイトをしました。
というか参加費用を支払うと生活費が無くなり、餓死の恐れがありましたので。
うん。
自業自得だけどね。
「モフモフ~~」
その光景は紛うことなき花見の集団である。
大事なことなんで二度言いました。
見た目は。
だが。
ええ。




