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243『アルベモフの冒険者ギルド』

 商都アルベモフ。

 オストネフ皇国、第3の都市である。


「さすが商都と言われるだけあるわ。

 賑わいが全然違うもの」


 隊商との契約は正式に終了し、サンドリアンとの個人的な約束はあるものの後は王都行きの手段を決めるのみである。

 なのでジェラルディンはこの町で数日過ごすつもりでいた。


「また質屋を巡りますか?

 それとも本屋や雑貨屋でしょうか?」


「そうね、まずはギルド……冒険者ギルドで素材を売って、商業ギルドでも同じく素材の販売、あと質屋などの場所を教えてもらって、そうそう薬種ギルドにも行きたいわね」


 これだけの規模の町だ。

 やみくもに動き回っても目指す店舗にたどり着くとは限らない。


「冒険者ギルドですか。

 なるほど、まずはそこですね」


 冒険者ギルドはこの町でも一二を争う大きな建物だ。

 誰かに聞かなくてもすぐにわかる、それにこの町では各ギルドが隣接していた。



 扉の両側に私兵が立ち、睨みをきかせているのは、どこの町でもありがちな血の気の多い冒険者対策なのだろう。

 ジェラルディンたちが扉に向かうと、黙礼した私兵が扉を開けてくれた。

 そして入っていった中は、これほどの規模なのに整然としていて、ありがちな酔っ払いのトラブルも皆無だった。


「こんにちは、いらっしゃいませ。

 本日の御用を伺わせていただきます」


 近づいてきた受付嬢に案内されて、ジェラルディンは個別のブースに招き入れられた。


「今日は素材採取の依頼をいくつか受けられたらよいと思って参りました。

 まずは掲示板で依頼を確認したいと思うのですが」


「それならこちらでも確認できます。

 少々お待ち下さいませ」


 ジェラルディンは何の疑問も持っていないが、この待遇は超VIP待遇である。

 ラドヤードは気づいているが、受付嬢はジェラルディンを一目見て富裕層に属する令嬢だと見抜き、最初から特別待遇でもてなした。



「まずはギルドカードをご提示下さい」


 ジェラルディンは自分のものとラドヤードのものを合わせて提示した。

 受付嬢はそのランクを見て、依頼がまとめられている箱を取り出した。

 それはランクごとに分けられている。


「まずはランクを問わず、塩漬け依頼からお願いします」


 珍しい素材では数年単位で放置されているものもある。

 さすがにEやFなど低いレベルの依頼には手を出さなかったが、Dランクのフォレストスネークの肝臓の依頼票を選び出した。


「これらは依頼された素材だけでなく、その他の部位も買い取ってもらえますか?

 解体せずにそのまま保存しているのです」


「もちろん買い取りさせていただきます。その際、鑑定士を同席させることをお許し下さい」


 ジェラルディンは鷹揚に頷いた。



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― 新着の感想 ―
[良い点] 1話から読み進めましたが、とてもテンポが良かったです。 [気になる点] 196話のそれぞれの顛末での最後ですがアリスティンは誰かに消されたのでしょうか?それとも魔物です?
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