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第四十四話 インタビュー

累計PV34万突破、感想数40突破しました!

皆様からのご愛顧、本当にありがとうございます!

 はれて正式に秋彦、優太、ジュディ、茜、桃子の五人はチームとして活動することになった。

 チームの人数を変えるときはギルドに登録しなければいけないので、そこは明日以降にやっていくことになる。今日は流石に夜遅いということもあり、四人は帰宅した。

 とりあえずこれで、次の階層も何とかなるだろう。明日は雨宮からの依頼である、メーツーのインタビューと自分のステータス情報の提供を行わなければならない。

 今日はさっさと寝よう……明日は土曜で学校は休みだ。中間テストもダンジョン出現に伴う混乱のあおりを受けてなくなって、今すぐ勉強再開しなきゃいけないってわけでもないし……


………………………………


 帰路に就く秋彦以外の四人。

 四人の中で優太だけは男だが、見た目が女々しいからそれほど目立ってはいない。ちょっと悲しい事実である。

 そろそろ上着が必要無くなる季節を思わせるぬるい風が、体を撫でる。

 そんな空気の中、おしゃべりしている優太以外の三人に、唐突に優太が切り出す。


「えっと、ジュディさん」

「あら、優。どうしたの?」

「ジュディさんは前衛なんですよね?」

「ええ。先ほども言ったけど、敵の攻撃を引き付ける盾役をしているわ。それがどうかしたの?」

「えっとですね……秋彦の事、よろしくお願いしますね」


 神妙な面持ちでジュディに言葉をかける。


「仲間がいるって思ったのって、魔法属性とか、手が足りないって思ったのもそうなんですけど、前衛に誰か仲間が欲しいって思ったからなんです」

「え、どういう事?」

「お、なんだなんだ?」

「……続けて」


 唐突に話をしだした優太に三人とも乗ってきた。


「三人とも、フィールドキメラゴブリンの時の秋彦の様子覚えてますか?」

「ええ、勿論。すごく勇ましかったわ。あの状況であの化け物に突っ込んで時間稼ぎなんて、なかなか出来ないわよ」

「あれは確かにすごかったな。あたしは無理だ。たとえ肉体力持っててもできない」

「……私は怖いと思った。勇ましいというより暴走しているようにさえ見えた」


 優太の問いかけに三人は三人なりの答えを出した。

 ジュディは勇ましいと思ったらしい。頬に手を当て、ぼうっと思い出している。

 桃子は男の子がヒーロー物を語るかのようなテンションだ。

 一方茜は口調こそ淡々としているが、微妙に声が震えている。やはり恐ろしいと思ったのだろう。ようやく優太が欲しかった反応が来た。


「そう、それなんです。僕もあの時の親友は、半ば暴走していると思いました。そして先日、僕らは初級ダンジョンの第一層のボスを撃破し、氾濫日数のリセットに成功したんですが、その時のボス戦で、秋彦がまたああなったんです」


 三人は神妙な面持ちで話を聞いている。優太はさらに続ける。


「その時僕思ったんです。このままじゃ、いつか僕の親友は、強敵相手に補助魔法を過信して、やみくもに突っ込んで殺されてしまうって。本当は僕が前に行けたらよかったんですが、魔法力は上がる一方で肉体力がなかなか上がらなくて……」

「……それで前衛に行ける、彼が暴走したときの抑え役が欲しかったのね」


 ジュディが納得したようにうんうんと頷いた。盾役である自分の新しい役目。やりがいのある話だ。見事にこなして見せよう。


「分かったわ。前は任せて、後衛の三人に手出しはさせないんだから!」

「それと、僕以外に魔法攻撃役がいれば、僕は回復魔法も使えるので、そっちにも行けるなって思いまして」


 もちろん優太は自分の強力な火力を捨てるつもりはない。

 だが、前回でよくわかったのだが、回復魔法での回復は、ポーションを飲んだりする必要が無いので、攻撃の手を止めない殴り合いのような戦いだと強く活きてくる。

 なので、雑魚狩りの時はメインの火力として、ボス戦などでは回復役に専念して行った方が、この先のチームとして生きるのではないかという考えがあるのだ。


「光属性魔法持ちはそっちも行けるからいいよな。あたしら回復って言ったらポーションしかなかったし」

「はい、より安定した魔物の討伐が行えるようになると思います」

「……成程」


 そうこう話をしていると、中華料理店【赤龍】に到着した。優太の実家である。


「あ、すみません。ここが僕の家なので」

「あら、優の家は料理屋さんなのね」

「地域密着型で、常連さんで成り立ってるお店です。じゃあ、お疲れ様でした」


 そういって、優太は店の裏手に入っていった。

 優太を見送った後、三人は改めて駅に向かう。


「……いいチーム、ていうかいいペアね」

「てか、大した友人思いだねぇ」

「……正直うらやましい」

「何言ってるのよ。私たちだってそうでしょ? 次からは、彼らの友情と私たちの友情を融合させられるように頑張らないとね」


 ジュディの言葉に桃子と茜は笑顔で応える。

 二人の繋がりの深さを肌で感じ取った三人だったが、三人にもまた、強固で確かな友情があるのだ。

 三人と二人の絆を、五人の絆に変える事。これが次の目標になるようだ、道のりは長くてもやりがいのあることだ。しっかりとこなしていくとしよう。


………………………………


 次の日、土曜日で学校は休みの日だ。

 だが二人は朝早くにKAMIKAWA社に来ていた。

 KAMIKAWA。メーツーを出版している会社であり、現在メーツーにより大きく業績を立て直している会社だ。この迷宮時代にいち早く乗り、いち早く成功した会社と言えるだろう。第二、第三のダンジョン情報誌も各社出している物の、情報の精度が桁違いなのは、どこの出版社も、専属の探索者やダンジョンに潜れる人材がいないからだろう。

 ダンジョンに潜れる人材がいる。それがここまで明暗を分けることになるとはメーツーの発行当初は想定もしていなかったのだとか。

 とりあえず受付の人に話をする。


「すみません。今日10時から約束が入っている、南雲と石動なのですが」

「南雲様と石動様ですね。はい、インタビューのご予定ですね。お待ちしておりました。5階の会議室になります」


 受付の人に案内され、二人は会議室に通される。

 しばらく待っていると見覚えのある人たちが会議室に入ってきた。


「やあ二人とも、久しぶりだね」

「話は聞いたよ。初級ダンジョンのリセットおめでとう、そしてこの特ダネのネタをありがとう!」

「あ、三田さん。北野さん。お久しぶりです」

「なんか逆に清々しいですねそこまではっきり言うと」


 苦笑いで二人の応対に応える。

 入ってきた二人の男性、三田みた 健斗けんと北野きたの 将司まさしは、雨宮から話のあった東京で一緒に戦った探索者にして、メーツーの記事を書くライターとカメラマンのコンビである。


「じゃあまずは二人とも装備をつけてくれ」

「え? 装備をつけていても戦闘力自体に変わりはないんじゃ……?」

「いやいや、それが最近ステータス部分に追加で装備の項目が現れてね。戦闘力も装備に応じて上昇するようになったみたいなんだよね」

「「……え?!」」


 三田の言葉を聞いて、二人は驚いて、すぐにドレスアップリングですぐに着替えを行い、ステータスをチェックする。


名前:南雲 秋彦

レベル18→19

【装備】

武器:マジカルランス(肉体力+120、魔法力+60)

頭:無し

体:血染めの衣装(肉体力+150、魔法力+10)

腕:武人の手甲(肉体力+80)

腰:無し

足:普通の靴(肉体力0)

【装飾品】

無し

肉体力:380→400+350(装備分)=750

魔法力:200→220+70(装備分)=290

戦闘力:1620→1700+600(装備分)=2300

獲得DP:49,115

使用魔法属性:無(力)Lv5

入手スキル

【戦術】

槍術Lv3+1=4(600DP+自力の強化)槍術を習得し、習熟する。

格闘術Lv1+3=4(100DP+自力の強化)格闘術を習得し、習熟する。秋彦の場合は空手。

体術Lv3+1=4(600DP+自力の強化)体術を習得し、習熟する。

【魔法補助】

高速詠唱Lv3+1=4(7000DP+自力の強化)魔法の詠唱を早める。

魔法効率化Lv1(2000DP)、魔法を効率的に使用することで、消費魔力を抑え、威力を上昇させる。

魔力制御Lv1(2000DP)範囲攻撃魔法を行う時、味方を巻き添えにしない。

【補助】

解体術Lv2+1=3(1500DP+自力の強化)モンスターをうまく解体出来るようになり、相手の急所を突きやすくなる。

魔物学Lv2+1=3(1500DP+自力の強化)モンスターの弱点を知り、相手の急所を突きやすくなる。

重量挙げLv3+1=4(3000+自力の強化)重い物を持つ腕力と重い物を効率に持ち上げる技術。力もつくが、わずかな力で重い物を持てるようになる。

【感知】

危機感知Lv2+1=3(3000DP+自力の強化)罠を察知し、不意打ちを受けにくくなる等、自分に降りかかる危機を感知できるようになる。

直感Lv2+1=3(3000DP+自力の強化)感知系スキルを強化する。


 続いて優太。


名前:石動 優太

レベル18→19

【装備】

武器:魔術師の杖(肉体力+20魔法力+50)

頭:無し

体:魔術師のローブ(肉体力+80魔法力+30)

腕:マジックシールド(肉体力+100、魔法力+40)

腰:無し

足:普通の靴(肉体力+0)

【装飾品】

無し

肉体力:160→170+200(装備分)=370

魔法力:450→480+120(装備分)=600

戦闘力:1500→1600+500(装備分)=2100

獲得DP:49,815

使用魔法属性:炎Lv10→11、風Lv5→8、光Lv7→9

入手スキル

【戦術】

杖術Lv3(600DP)杖術を習得し、習熟する。

盾術Lv3+1=4(600DP+自力の強化)盾術を習得し、習熟する。

体術Lv3(600DP)体術を習得し、習熟する。

【魔法補助】

高速詠唱Lv3+1=4(7000DP+自力の強化)魔法の詠唱を早める。

魔法効率化Lv2+2=4(6000DP+自力の強化)、魔法を効率的に使用することで、消費魔力を抑え、威力を上昇させる。

魔力制御Lv2+1=3(6000DP+自力の強化)範囲攻撃魔法を行う時、味方を巻き添えにしない。

【補助】

解体術Lv1(500DP)モンスターをうまく解体出来るようになり、相手の急所を突きやすくなる。

魔物学Lv1(500DP)モンスターの弱点を知り、相手の急所を突きやすくなる。

【感知】

危機感知Lv1(1000DP)罠を察知し、不意打ちを受けにくくなる等、自分に降りかかる危機を感知できるようになる。

直感Lv1(1000DP)感知系スキルを強化する。


「……強い!?」

「も、もうフィールドキメラゴブリン超えちゃってるよ……」

「な、なんて上がり幅だ……」

「普通の武器防具じゃ上がっても30や40なのに……」


 秋彦と優太はダンジョンウォッチのステータスで。三田と北野はダンジョンウォッチのチェックで確認する、というか確認させた。チェックで確認すると獲得DPを隠蔽できるからだ。

 そして、装備込みの自分たちの戦闘力を見て、あまりの上がり様に唖然とする。あの時大勢掛かりで、あんな必死の思いで倒したフィールドキメラゴブリンの戦闘力をサラッと超えてしまったからだ。

 そして、思い出したように優太が、付け加える。


「ていうか、衣装と杖以外は初級ダンジョンでゲットした装備なんです。あと、槍と盾、手甲はボス撃破の時に手に入れたものですし……」

「な、成程……」

「……もう入門ダンジョンで装備を集めていてはダメなのかもしれないな……ここまで装備の能力に差が出るとは思っていなかった……」


 驚く三田と北野だったが、その後のインタビューは聞かれたことに当たり障りのない答えや、こういって欲しいと言われたことを答えたりした。やはり全部が全部ありのままの事を書く訳では無いらしい。

 一応嘘ではないし、こういう風に記事を書きたいという事をあらかじめ聞いてきたので、そう書いていいと答えた位ではあったのだが。

 そうやってある程度の問答を終えたところで、最後に三田が質問をして来た。


「よし、じゃあこれで終わりだ。君たちがダンジョンに潜る理由と、探索者になりたてのひよっこたちにアドバイスをお願いするよ。まずは南雲君から」

「ええっとですね……俺らがダンジョンに潜るのは、ダンジョンの生まれたわけを知るためですね」

「生まれた訳ですか……」

「はい。潜り続けていればいつかわかると思いまして。で、探索者になりたての人たちへは……死ぬな。死んだら何もかもおじゃんだ。だから死ぬな。とだけ」

「分かりました。では石動君、お願いします」

「はい。僕がダンジョンに潜る訳は、秋彦のしたい事をやらせてあげたいからで、ほとんど秋彦の付き添いですね。で、これから探索者になる人たちへは……」


 優太は少し息を吐いて、改めて喋り出した。


「僕はついこの間までいじめられっ子でした。殴られ、蹴られなんて生ぬるいくらいにひどい目に合ってきたことも多いです。でも、今僕は魔物相手に戦う事ができます。決して誰に強制されたわけでもなくです。勇気を持てば僕みたいなやつでも変われるというのを知りました。誰だってきっと変われるんです。きっかけさえあれば。あの時、ダンジョンに出会わなければ僕はずっとこうだったかもしれない。でも変わりました、皆さんにも、そうあって欲しいです」

「……ありがとうございました。これでインタビューは終わりです」

「「お疲れ様でした!!」」


皆様からのご愛顧、誠に痛み入ります。

これからも評価、ブックマーク、感想など、皆様の応援を糧に頑張って書いていきます。

次の投稿は5月7日午前0時です。

よろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
[一言] 持っている装備のインタービューもかなり個人情報は言ってるのに、レベルやスキルやステータスを平気で聞いてきて、それに問題なく返答しているのも違和感がありますね。 せめて半分くらいは教えても残…
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