三百七十六話 中級ダンジョン後半 暗黒階層 攻略、篝火防衛戦
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これも皆さまからのご愛顧の賜物です。
これからもりあダンをよろしくお願いいたします!
「で、思い出したものって?」
「おっとっとそうだった。状態異常だよ。普段俺ら戦闘力で真正面から勝つけど大抵搦手の初めと言ったらこれのはずだろ」
秋彦以外の全員が確かにと言う表情で頷いた。
「確かに……言われてみればそれもそうね、私達普段使わないからすっかり忘れてたわ」
「……有用だけど確かに私達は使わない」
「僕もすっかり忘れてたよ……」
「装備の統一ボーナスで状態異常付与成功率上昇とかあってそれに頼る人もいるくらいなんだけどね。私達大体普通に倒しちゃうもの……」
「……ならここは情報共有も兼ねておさらいした方がいい」
と言うわけで改めて状態異常についてのおさらいである。
状態異常とは、魔法や魔物からの攻撃により発生する特殊な状態であり、基本的には悪い状態だ。
これらの状態になると、それを治さない限り様々な不利益を被り続ける事になる。
例えば毒、キュア・ポイズン等で治療しない限り体力が減り続けるバッドステータスとしては代表格の状態異常だろう。
闇属性は毒、眠り、暗闇。無属性も沈黙、混乱等状態異常魔法が多く、逆に光属性の状態異常は無い。それ以外だと各属性に下位の状態異常と上位の状態異常が一つづつある。
下位の状態異常はそれぞれ火は火傷、水は氷、土は石化、風は麻痺といった様に属性と結びついた物になる。
上位の状態異常はそれらに加えてそれぞれの属性が弱点になるのに加え下位の状態異常を治療するポーションや魔法では治療出来ない効果もあり、なかなか厄介だ。
これらの状態異常はダンジョンの魔物もなるものもいるので、逆にこちらが上手く敵に付与出来れば大きな助けになる。
今回はその力を借りる事になる。
「……概要としてはこんな感じ」
「うん。そうだったね」
「……動きを止めるのに適した状態異常は、闇の眠り、水の氷及び凍結。土の石化及び化石、風の麻痺及び帯電。いずれか」
「暗闇と沈黙は意味ないし、毒と混乱は勝手に死ぬから論外だし、そこから試してみる感じか。こう言う時俺らは全属性あるからいいよな」
「……とりあえず相手も闇属性だから効かないとは思うけどスリープから。はっ!」
気合を入れて魔力を右手に込めて放つ。
茜がスリープを放つが相手の動きは止まらない。やはり相手の相性のいい属性の状態異常は通りづらい。
「やっぱダメか」
「……ダメだった。次は【ハイ・フリーズ】で氷結を狙ってみる……はっ!」
再び魔力を込めて手をかざす。
空気が冷え、床がパキパキと音を立てて白くなっていくが、ガスト・コマンドーの動きは止まらない。
「これもダメか……ガス状の敵だからか?」
「……物理的な質量の無い、魔力で出来たガスだからと言うのはあるかもしれない」
「と言う事は私の石化魔法も通らないかも?」
「分からないけど、その仮説的には先に試すべき状態異常はある感じかな」
「ああ、麻痺ってか帯電か」
「うん、これがダメだったらどうしようかなって感じだけど」
「……最悪水で濡らしてあいつら自身じゃなくてあいつらに付いた水を凍らせて動きを封じる手もある。ただそれやるには上の階で水を使いすぎたから先にそっちを試してからの方がいい」
「はーい、じゃ試してみるね……えい!」
優太の掛け声と共に、一瞬閃光が走る。今は篝火が周りを多少明るく照らしていて肉眼でもそこそこ物は見えているとはいえ、この薄暗さにこの閃光は眼に悪いものがある。
しかしこの【エレクトリカル】の帯電付与はガスト・コマンドー達には効果抜群だった様だ。電気を帯びた相手の身体はピクピクと痙攣するだけで動かなくなった。
「よし! これは大当たりだ!」
「ちゃんと効いて良かった〜!」
「優ナイス! 後は扉が開き切るまで待つだけね」
「……なら扉の前で待機しておく。早く逃げ込める様に」
「そうだな、わざわざこれ以上ちょっかいかける必要もねーし」
………………………
その後は特に何事もなく扉が開き切った所で扉を潜り、更に先にあった扉に入った4人。
そこにあったのは普段ならボスを倒した際に現れる宝箱。そして先に繋がる階段だった。どうやらこれでボス終了でいいらしい。
「おー、この宝箱あるって事はこれで終わりか」
「はい、お疲れ様」
「消耗的には少なくて楽だったけど割と気を揉んだね」
「……仕掛け的な戦いはそう言う所ある」
「まあな……っと、よしよし、中身もバッチリ入ってるな」
それぞれ感想を言いながら、念の為宝箱を開けてみる。まさか上の階の様なスカの紙一枚だけではないと思うがあんなことがあった以上確認しない事には安心できない。
「良かったー、流石に2連続は怒るよ」
「そうね。楽といえば楽だったけどしょぼい報酬でいい理由にはならない程度には面倒だったもの」
「……次の階、いく?」
報酬がしっかりあった事で安心はできた。とりあえず一旦帰っても良さそうな雰囲気ではある。
「うーん、今日頑張ったし今日はもう終わりで良くねーか?」
「確かに一日で三階層行ったし、それでいい気もするわね」
「……予想だと次で終わりなはずだし、万全を期したいのは確かに」
「あ、そうだよ構造的には次の階で最終成績来るはずなんだ。忘れてた」
そう言われて思い出す。
三階層で中間として成績をDPとして途中精算したなら後半も三階層になるはずだ。ハイペースで駆け抜けたからと言うのもあるがもはや踏破は目の前だ。
秋彦もここを潮時として離脱するのが正しい気がしてきた。
が、そんな弛緩した空気を破ったのは意外にも優太だった
「じゃあさ、最後ちょっとだけ、最後の六階層目をちょっとだけ覗いてみない?」
「……行ってみる?」
「万全を期すってんなら次の階の傾向と対策あった方がいいでしょ? 無理もしないし、なんなら階層の様子見るだけでいいんだ。ね?」
いつになく押し気味に先に進むことを提案する優太に、秋彦もジュディも思い直した。
「そう、ね。私はいいわよ。秋彦は?」
「親友がそんな珍しく自己主張してくるってんなら、なんか行ってみようってなるなあ」
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