第086話 「SS:乙女たちのお茶会」
どうも~月影ミケ乱デス!
今日は、ちょっとSSを書いて見ました。
では続きをどうぞ~
ここは、教会の巫女が代々使う別荘。
日頃の激務を癒やすために教会が用意し、外界から離れられるように木々で覆われた屋敷。
小さい屋敷ながら清楚な趣きを感じさせる真っ白な壁。その周りは癒やしをもたらすための花々が咲き誇っている。
自然と心から癒やさされていくほどに、空気も澄んでいる。
別の意味で、この場所は神々しさもでてきている。
そんな場所に数人の乙女たちが集っている、それぞれ個性のある美しさを持った者達だ。
一人目は、この屋敷の持ち主でもある巫女のニーナ。
肩まで切り揃えた青い髪、すこしタレ目ぎみな大きな瞳、幼さが残っているおっとりとした顔、純白でハリのある肌をしている。
純朴な感じが巫女服とマッチしている。セフィーと出会った時より成長して女性らしさが出てきている。
次は巫女の友達のユーフィディア・A・D・バウンテッド。
ふわふわとウエーブが掛かった金髪、くりくりした大きな碧眼にお人形みたいな整った顔。
髪からチョコと出ているエルフ特有の尖った耳、色白く化粧しなくてもきめ細かな肌をもっている。
セフィーと出会った頃より成長はしている。まだ少女らしさと成長を象徴する胸の大きさが微妙なアクセントをだしている。
その隣に恐縮そうに座っているのが、ダークエルフのシーリアン。
褐色な肌と白い長い髪、同じ年の女性から羨ましがられる程の巨乳の持ち主。
体つきもすごく、くびれを見て涙する女性が絶えないほどだ。
普段は戦闘服や外套を着ているから判り難い。でも、今日はドレスで出てきた。
一応礼儀作法の訓練は受けているから、着こなしも問題ないほどだ。
黒肌が栄えるように、白多めのゴスドレスだ。
最後に、ここに居るのが申し訳ないって言う程に縮こまっている。女騎士見習いのアーネスッテ・セフリール。
ドレスより騎士服を着ているから男子に見えがちだが、ポニーテールに纏まれた濃い青色の髪。
美人より美形に近い顔立ち、深い青い瞳と浅く健康的に日焼けをしている肌。
体も引き締まっていて、全体に細く長い手足、女性らしい胸もそこそこでている。
「久しぶりなの、ニーナとお茶をするの」
「ええ、ユーフィとゆっくりと話す機会があまりなかったものね」
「しかたいの。私はお姫様だから習い事や料理とか覚える事が多いの」
「私も最近は多くなった信者への奉仕がありますから」
自然と二人は笑顔で自分の日々を話している。他の二人はすこし居心地が良くない。
ニーナが気がついて、にっこりと微笑みながら紅茶を入れる。
緊張がマックスになってアーネスッテは混乱している。まだシーリアンの方が落ち着いている。
「きょ、今日はおっお日柄もよっよろしく~」
「アネッテ、緊張しすぎです」
「ですが、姫様や巫女様がいるのですよ。緊張しないのが可笑しいです」
「確かにそうですが・・・」
「何か粗相をしたら首が飛びますよ!」
「それはないと思うわ・・・」
「私にしてみれば雲の上の存在に近いんですから!」
「それは同意だけど、多分大丈夫だと思いますよ」
二人は小声で話してるが丸聞こえだ。ユーフィとニーナはお互いを見て苦笑する。
「大丈夫なの、二人共。今日は無礼講なの」
「私も今日は巫女としてではなく、普通に話してくださってもいいのですよ」
「それに、二人共セフィーの知り合いなの。だから問題ないの」
「そうです、セフィー様は私達の教会もお世話になりましたから」
「それに、最近のセフィーの活躍聞きたいの」
「私も聞きたいです」
「それは私も聞きたいです、一番行動を共にしてるシーリアンから」
アーネスッテことアネッテは、ここ最近は騎士の訓練の方へと顔を出していた。
セフィーの戦闘を間近に見ていたのだから、強さの一端でもいいから自分たちも恩恵にあずかりたいとか。
アネッテはシーリアンと一緒に受けた訓練を教えたが、すぐに他の騎士達がついてこれなかったとか。
騎士でもない騎士見習いに負けた事が火種になり、最近まで騎士強化訓練を強要されていた。
シーリアンは3人から見つめられてすこし引いている。なにげに尖った耳が垂れ下がっている。
3人共笑顔だが纏っている雰囲気に押されている。もしここに普通の子供がいたら泣き出す程の威圧があったからだ。
戦争以外で最近のセフィーの行動を話した。いや、話す以外できなかった。
シーリアンの話を聞いて、セフィーの強さを実感している。
撃滅数ならトップランカーと変わりないのと、一回に受ける依頼量が半端無く多い事だ。
普通の冒険者ならぶっ倒れる程の量をこなしている。その後に、訓練や何かを制作したりと体力だけでも化け物クラスになっている。
そんな事を毎日のようにこなし、たまに休めば何処かへ行って自分が食べたい物を見つけてくる。
料理も下手なプロの料理人より美味しく、見たことのない料理を出してくる。
たまに差し入れされたお菓子や料理を食べたが、絶品で「美味い」としか声に出来ない程だ。
ここにいる全員はその恩恵を受けている。ちなみに、このお茶会に出されてるお菓子はセフィー作のものだ。
「セフィー様はすごいですね」
「私もグレンオーガと戦って見たかったですね」
「セフィーは最強なの」
「私はワイバーンを倒したのを見てますから。ある意味、慣れてしまいました」
全員が何となく諦めに近い納得すると、ユーフィが爆弾を投じる。
「ところで、みんなはセフィーが好きなの?」
「「「・・・・」」」
「無言は肯定なの」
「さっさすがに、婚約者が居るセフィー様に・・・」
「私は助けられた恩が・・・・」
「私より強い人ですから・・・」
「問題ないの。セフィーなら許してくれるの」
「ゆっユーフィ様!?」
「せっセフィー様よりゆっユーフィ様が・・・」
「ユーフィ、色々と問題があると思います」
「私は大丈夫なの、みんないい子だから大好きなの」
「「「・・・・」」」
「それにいつまでもみんな一緒がいいの」
「ユーフィ・・・」
どんなに成長しても、ユーフィの純粋さは失われないのだとニーナは思った。
他の二人も暖かな瞳でユーフィの事を見つめている。
その後、長い時間セフィーの話で盛り上がったとか。
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その頃、セフィーはと言うと。
「ヘッキュシュン!!」
「マスター風邪ですか?」
「ミャ~」
「いや、誰か噂してるのかな?」
「誰がマスターの噂をするのですか?」
「さ~だれだろうな」
「ミャ~~~ン」
白竜を撫でながら、ほのぼのと休みを堪能していた。
つづく
SSO劇場「ルンと白竜物語」
ル「今日は訓練をしましょうね」
白「ミャ~」
ル「今、フォーレスト家の森の中です。巡回騎士も来ない場所だから」
白「ミャ~ン?」
ル「大丈夫よ、見つかる事はないから」
白「ミャ?」
ル「森には人と共存してる魔物もいるの。でも、たまにそれ以外な魔物も出てくるのよ」
白「ミャミャ」
ル「見えたようね?そうよ、あれが「スライム」と言われるやつよ」
白「ミャ~?」
ル「形は丸く、耐打撃スキを持っているのよ。魔石以外は何で出来てるのかわからないわ」
白「ミャミャ」
ル「それにマスターに作ってもらう食材なのよ」
白「ミャ?」
ル「ジェリープリンや羊羹の材料になるの」
白「ミャ!!」
ル「だから、いっぱい狩るわよ!!」
白「ミャ~~~~~~!!!」
(その後、森でしばらくスライムが出なかったとか。後、大量のスライムの魔石と外皮がセフィーの共有倉庫に入れられていた。ベッドで幸せそうにルンと白竜が寝ているのを発見した。チャンチャン)




