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第053話 「一人で行ってくるのですか?」

どうも~ミケ乱です


コミケの時期ですね~皆さんお小遣いの残量は十分ですか?www

ちなみにそう言うイベントに一回も行った事が無いです(;;)

コミケよ!いつか行ってみせる!!


ではつづきをどうぞ~

シーリアンの問題とは部族の事だった、彼等が住む森は連合国との境に「叫暗きょうあんの森」といわれている森だ。

渓谷の下にあり森全体が暗く、渓谷自体険しいので出入りどころか軍では難しい場所だ。

里に行き来は基本はダークエルフ以外はしない、ヘタに入ると道が分からなく行方不明になる。

森はCランクの魔物が多く、時折Bランクの魔物が2~3匹出没する程度だ。

今回はその魔物が問題になっているらしい、普通のBランクなら問題なく倒せる村の狩人たち。


だがそいつはいきなり現れた、爬虫類特有の顔に大きく開けた両手は翼で灰色の皮膚。

「ワイバーン」という竜種の亜種だ、竜種の中でも空しか飛べないワイバーンは一番低くてBランク。

雑食大食らいでとにかく何でも食べる、人だろうが魔物だろうが関係なく。

攻撃も「噛み付き」「爪」「雄叫び」の三つ、「雄叫び」が一番問題になる。

効果が恐怖からくる「スタン」状態になる、耐性か異常回復魔法がなければその時点で終わりを迎えるからだ。

そんな「ワイバーン」が部族の里に現れたらしく、普段だったら撒いて何とかする。

だが今回は里自体を襲ったのだという、被害は数人死者と怪我人を出した。


問題はそのワイバーンが里近くに居ついたことだ、里を守るため狩りに出るのも難しく食料も少なくなっている。

ヘタをすると里自体襲われる事になるからだ、長老達もコレばかりは外の助けを呼ぶことになった。

かつての英雄と言われた者に来てもらうしかない、長老達が示した場所がこの町だと言う。

外に連絡のためシーリアンと数名が英雄に連絡役についた、ちなみにこの町にいる英雄と言うのは両親だ。

コロンさんから聞いた話だと、昔レッドドラゴンが連合国と王国の二つで暴れまわったとか。

その時結集された部隊が100名だとか、レッドドラゴンは倒したが生き残りは両親入れて十数人。

連合国や王国の半数は名誉の貴族となり、気ままな冒険者に戻ったとか。

その後両親は結婚して姉と俺が生まれる、20年前くらいの話らしい。


一応この事を父様に話したが町から出る事も出来ない、だが今町のギルドでもB以上は出払っている。

Bクラス以上の冒険者となると人気と知名度で貴族が雇う事が多い、そんなわけで暇なBクラスと言うと俺だけ。

この問題は俺が解決しろとのこと、今回はカラさんやコロンさんは同伴しない事になっている。


『一人で行ってくるのですか?』


『セフィーの実力なら問題ない相手だ、レッドドラゴンほど強くないからな』


『それでも竜種でしょ?』


『お前はオークナイトを二匹倒しているからな、しかも他のオークを大量に倒しているから問題ないぞ』


父様は俺が倒せると思っているらしい、オークナイトがいる群ならBランクだから。

それでも空の攻撃な場合はかってが違う、魔法が無いと正直ワイバーンクラスに勝てる気すら起きない。

母様は母様で俺が倒すのを信じている、今回の事を話してみると。


『セフィーなら大丈夫!私達の息子だもの!』


っとニコニコ笑顔で言う、この人は嘘を言うタイプでもない。

アレア姉は姉でなんか悟り開いてる感じだった、どうやら一度ワイバーン狩りをした事があるとか。


『とにかくやってきた事を信じればいいのよ!後は根性でなんとかなる!!』


最後は根性説まで出てくる、SSO時代のアレア姉のイメージが壊れるよ。

姉は部隊でワイバーン狩りをしたらしい、部隊の大半は怪我だけで済んだらしい。

アレア姉だけが傷一つも付かなかったらしい、「魔法剣」がなかったら死に掛けたかもと乾いた笑いをした。


「ワイバーン退治か・・・」


今はあの話から15日後、俺は王都を経由で連合国との国境に向かっている。

このペースだとあと3日で付く予定だ、今回は従者は居ない状態で俺とシーリアンの二人だけだ。

王国や連合国はヘタに軍が出せない、ヘタに出せばほかの国が動く可能性あるからだ。

だから基本ギルドで対処する、だがワイバーンを倒すのは難しく馬鹿な奴ら以外は慎重になっている。

一番低い魔物だと言っても竜種、普通に対処できないで無駄に命を散らしていく。


「気が進みませんか?」


「いや、面倒だとは思うだけだよ」


馬車は一般的な幌馬車を使っている、貴族が使うような豪勢だと盗賊に襲われるからだ。

だが普通な馬車ではなく、俺が魔改造した馬車でもある。

要らなくなった服や布を集めて作った座布団、鉄板を何枚か使って作るサスペンション。

幌に使っている布に鎖帷子で作った防御布、少し車輪の幅を広げて接地面をもたせた車輪。

車輪の回転をスムーズにするボールベアリング、薄い鉄板を何枚もつけて防御率を上げた車体。

全体的に防御力を持ったこの馬車、防御布と車体とサスペンションは開発区で作ってもらった。

ボールベアリングや車輪はまだ開発段階なのだけど、座布団はメイドさんたちに頼んだものだ。

座布団は他にも作って自分達も使っているようだ、程よい感じで枕にしたりして。


「この馬車はいいな、揺れや振動が少ないから」


「ま~今ごろ王都の商人クラスは買うだろうね、テストは良好だったし」


いつかは普通な馬車に付けたいものだ、それだけで利用客が増えるからだ。

類似品は作ることはあっても売ることが出来ない、商業ギルドがちゃんと管理しているからだ。


「里の方に向かったギルドの奴らは大丈夫だろうか?」


「多分無理だろうね、欲に眼が眩んだ奴らだから」


「でもいいのか?ギルドに情報を流して?」


「問題ない、王国も竜種の問題はちゃんと対応しないといけないからな」


ギルドの冒険者が襲う事でワイバーンも疲れる事だろう、ギルドも問題児たちを送り込むことにしているからだ。

有益な冒険者は堅実に仕事をするが、問題児たちはヘタするとギルドの評判が落ちるからだ。

こういうやり取りはどんな世界でもある、特にこの世界では命は軽くなっているのだから。

今はゆったりした馬車の旅を楽しむことだ、この後に待ち構えてる面倒事のために。



つづく

SSO知識:竜種

竜種は大きく分かれて、「エンシェント(最古)」「レジェンド(伝説)」「エレメンタル(精霊)」「ナチュラル(普通)」、そして「アーク(亜種)」の五つに分かれる。

「エンシェント」は神が創った神に近い竜種、神に近いとされる竜種でもある。

「レジェンド」はもっとも長く生きた強い竜種、SSOでも5体しかいない。

「エレメンタル」は属性が強く出る竜種、属性違いは色で分かるほどだ。

「ナチュラル」は属性もない竜種、属性を手に入れ「エレメンタル」になりやすい。

この4つの竜種は知性ある、だが「ナチュラル」は基本好戦的。

「アーク」は一番種類と数が多い竜種、中には空を飛べない奴らもいる。



ではSEE YOU AGAIN!!!

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