第046話 「ここからかな・・・」
どうもミケ乱です。
すこし遅れました~ごめんなさい。
最近眠りが浅く寝ては起きての繰り返し、寝不足ぎみな毎日です。
皆さんも寝不足には気をつけてくださいな。
では続きをどうぞ。
ってなわけで「ゴリゴ遺跡」に来ています。
王都から三日、ウチの町から二日の林の奥に存在している。
距離的には問題ない、乗馬の練習をした甲斐があった。
ただ母様を説得するのは骨が折れた、なんとか父様が男の特権でなんとかしてくれた。
だが4日ほど真っ白な父様とお肌つやつやな母様が続いた、二日目に体力回復ポーションを調合して渡しておいた。
後で大量の涙を流しながら感謝された、ヘタをすれば3日ほど寝込むことになるからだ。
「「ゴリゴ遺跡」って言っても、神殿跡みたいな遺跡と地下入り口しかないけどな」
簡単に言えば小高い土地に階段や柱と壁の一部しかない、あとは中央に地下迷宮の入り口しかない。
この遺跡は発見されて何百年もたっている、名前も発見し調査した学者「ハンソン・ゴリゴ」の苗字から取っている。
今ではその名の家系は存在しなくなっていた、歴史を見たら発見時の事や調査リポートも見つかっている。
発見当時は冒険者が押し寄せていたらしい、だが見入りが少ない上ボスを倒すと出現するまで一定の日数必要になる。
戦いやすいが稼ぐためには時間が掛かりすぎる、そのため入る人も少なくなり今では半分忘れ去られた迷宮だ。
ヘタするとレベルが上がっている可能性もある、古い本に場所だけしか書かれていないほどだ。
町を開拓する際に必要な資料として入れておいて忘れていた、それほど埃と資料の中にあったのだから。
「セフィー様、キャンプの用意できました」
一人だと駄目だって言うことで、メイドのカラさんとコロンさんの二人がついてきた。
彼女たちもギルド所属しているらしい、ランクは教えてもらわなかったけど一人前以上だけ教えてもらった。
俺の年でBランクは珍しい方だと言われている、大抵は高いランクの人たちと一緒にやっていけば出来るらしいけど。
それでも最低は5年~10年は掛かるらしい、達人になるまで練習してからならありかもしれませんと言われたくらいだ。
「食事の用意ができました~」
相変わらずなんか長い話し方のコロンさん、以外に料理は絶品で料理長と一緒に作っているらしい。
ただ料理してる時は見てる方は危なかしく、それでもちゃんと料理が出来ちゃうのが家の七不思議になっている。
今日は簡単なスープとパンと肉だけの料理だ、家にいる家臣やメイドは魔法も仕えるよう教育してある。
料理に使う食材や道具らは、無属性魔法「アイテムボックス」に入っている。
ある意味便利な魔法は開拓領地では重宝する、「アイテムボックス」ならある程度日持ちしやすくなるし。
「神と自然に感謝を「「「いただきます」」」」
普通は「神と自然に感謝を」だけなのだが、家や町では実際「いただきます」を付け加えている。
俺が説明してそれを親がやりはじめ、最後には町中が言うようになった。
よく言うのは作ってくれた人たちに感謝をって意味だというが、それだけじゃなく「命をいただく」からも来ている。
野菜や動物にいたるまでその命を貰って生きていく、そのための儀式だとも親には言ってある。
あと「ごちそうさま」もちゃんと付け加えている、手は合わせるか組むかは人それぞれだけど。
そして次の日。
俺とカラさんやコロンさんの三人は地下迷宮に入っていく、さすがに数百年放置したわりには状態はいいほうだ。
石造りの地下にしてはしっかりした建築技術をしている、時折「サイレントバット」と「シャドウビー」が襲ってくる。
「サイレントバット」は対象が近くに来るまで静かに待つ蝙蝠、「シャドウビー」は影や暗い場所を好む熊蜂みたいなのだ。
強さ的にはそんなに強くない、油断しなければ初心者でも簡単に倒せる魔物だ。
両方とも見えにくい意外は弱い、特殊能力も隠れる事以外なにもないからだ。
ちなみにカラさんは両手にショートソードを持つ二刀流、コロンさんは柄の長いハンマーを使ってる。
職業的にカラさんはシーフ系のタイプらしい、コロンさんは神官戦士みたいな立ち位置だ。
カラさんのスピードには驚かされたが、一番驚いたのはコロンさんだった。
柄は槍みたいに長く、重量感あるハンマーをくるくる回して扱っているのだから。
『えいや~』
力ない声と共に「サイレントバット」を床に叩きつける、床にめり込むほどの威力で遺跡が壊れないか心配なほどだ。
本人に聞いたら剣や槍の才能がなかったとか、ハンマーだとすごく相性が良かったらしい。
順調に地下一階と二階と攻略していく、アイテムもポーションが中心だからそんなにいいのはない。
魔物も同じやつらだから簡単だったりする、だが問題は地下三階だ。
ここから虫系魔物が大量に出てくる、ワーム系が多いのはここが卵が多いからだという。
「さて、ここからかな・・・」
「セフィー様?どうしたのです?」
「ここからが本番だからな、一応気構えってやつだよ」
「そうですか」
「ところでどんな魔物がでるのです?」
「地下三階はワーム系とその卵が主だ」
説明しつつ歩いていると前の方で動く気配を感じる、魔物だろうと思ってゆっくりとそっちを見ると。
2メートルほどの大きいワームがいた、「ビックワーム」と表示されたそれは見てるだけで気分が悪くなりそうだ。
「「きゃーーーー!!!」」
二人と見た目の嫌悪感に悲鳴を上げてしまった、雑食で口から触手を生やしてるその不気味さは言葉に出来ないほどだ。
俺たちに気がついたのか直ぐに襲ってくるが、そのスピードは遅くにじりよってくる感じがまた恐怖を誘う。
「「いや~~~~~~!!」」
完全に混乱したのか二人ともがむしゃらに剣やハンマーを振付ける、だが腰の入ってない攻撃はいまいち通りが悪い。
コロンのハンマーはそれなりに効いているみたいだが、威力は半減くらいになってる。
仕方ないので氷属性で魔法剣をする、二人の間をすり抜けて一気にワームを切り裂く。
切れた側から凍りだすので余慶な汚れを気にしないでいい、振り向きトドメをと思ったとき。
「いやなのです!!!!」
コロンさんの技の一つ「ハンマーストライク」が発動、地面を揺るがすほどの一撃でワームの頭を粉砕した。
不幸な事に俺が切り裂いたところ以外はまだ凍ってなく、その体液を撒き散らしてしまった。
「「ぎゃ~~~~~!!!?」」
その体液は二人に降りかかり、完全にべとべとな状態になってしまった。
なんとも卑猥な格好になりながら二人は泣いていた、さすがに今日はここまでと思ってキャンプに戻る事になった。
べとべとな二人はある意味エロ可愛かった事をここに記しておく、写真の技術がないのが悔やまれるほどに。
つづく
SSO知識:魔銀
ミスリルを作る過程で生まれた失敗作、普通の鉄や鋼より魔力を通しやすくい。
材料は銀と魔物の血と魔石、ミスリルは銀と魔石と聖水と聖灰。
聖水と聖灰は教会で直ぐに手に入るしろもの、聖灰は聖火で焼かれた浄化された魔物の骨が元になってる。
魔銀は魔物の血に魔石と銀を浸し数時間放置、魔素を取り入れた魔石を砕いて銀と混ぜて製錬すれば出来るようになる。
ちなみにミスリルは聖水につけて砕いた魔石と聖灰を銀に混ぜて製錬する。
この世界ではドワーフしか作り方を伝授されていない、魔銀は人族が作った産物とされている。
では次回もよろしく。




