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第045話 「あとは渡すだけだな」

どうもミケ乱です。


最近ちょっと疲れ気味とPCの調子が悪いのが重なっています。

今やってるのも古いPCだったりするしw


ではつづきを。

一年の歳月が流れた。

王都から戻ったあとは大変だったという事だけは伝えておこう、帰った瞬間母様と姉様の抱擁のコンボだった。

それから一ヶ月くらい交互に抱き枕状態だった、何度窒息しかけた事か。

姉様はわかるけど、母様が抱きしめられて逃げることが出来なかったのはビックリだ。

力じゃなく抜けにくいように抱きしめられる、人間が動く中心を捕まえてる感じだ。

なれてしまえば気にしないけど、子供の体だったのが幸いしている。


訓練で「乗馬」スキルを中心に練習をしていた、今では一人で遠出するくらい「乗馬」にもなれていた。

狩りに行く時もつかって色々と持ち帰ったものだ、猪に角兎や一番大きいので熊を狩ってきたくらいだ。

薬草や果物も多く取ってくると町でも喜ばれる、大量に狩りをしなければいけないのは魔物くらいだった。

「ウルフ」はこの頃少なくなっている、今は大量に発生してるゴブリンやコボルトだった。

前の「オーク」達みたいに大量ではなく、100匹前後の集落が複数存在しているのだ。

町の近くの集落意外は基本手を出さない、DクラスのモンスターだからBクラスの俺はついでに討伐しかない。


一年たってギルドの仕事以外にも手を出していた、鍛冶屋に行っては自分のナイフを自作していた。

剥ぎ取り用のナイフを何本も作った、鉄だから使えば使うほどボロボロになっていく。

ボロボロになったナイフを集めては、溶かし打ち直して新しいナイフを作っていた。


『お前は筋がいいな、俺が教えてやろう』


『え?いいの?』


家の近くの専属鍛冶屋のドワーフの「ドグン」さんだ、気さくで鍛冶の事を教えてもらっていた。

鉄の精錬から相打ち、加工まで全部教えてくれた、このまま鍛冶師としても成功できるほどになっていた。

たまにする「エンチャント」も色々と見て盗んでいった、ドワーフでも高度な技術が要求されている技らしい。

魔法騎士や魔法使いの力があるからこそ見れるのだろう、魔力をハンマーを通して鉄に浸透させていくのだから。


『これまで取得したのか?』


『おっちゃんがやってるの真似てるだけだよ』


『坊ちゃんは末恐ろしいな』


『セフィーでいいよ』


『ドグンでいいぞ、セフィーはもう一人前の鍛冶師だ』


ドグンさんからミスリルの加工までは教わった、これ以上はドグンさんでも教えることが出来ないからだ。

それ以上の加工となるとさすがに無理があるとか、炉や道具の関係が今の状態だと出来ないという。

他にも細工や貴金属の扱い方をじっくりと教えてくれた、今は家族のために色々と作ってるところだ。


「コレで最後かな・・・」


今作っているのは色々と細工で腕輪を作っている、もちろん素材はミスリルや魔石と「魔銀」を使っている。

魔石は加工して宝石みたいにカットをいれている、削った粉も集めておいて銀と混ぜると「魔銀」と呼ばれるものになる。

「魔銀」は劣化ミスリルと言われているが魔石の周りの回路に使われる、コレをするとミスリルだけより効率が上がる。

ミスリルが25%魔力の消費を下げる、だが「魔銀」の模様が一緒だと30%の魔力消費が抑えられる。

SSOでもこの効率は鍛冶師だけが知ってる裏技みたいなものだ、プレイヤーも秘匿してる人が多い。


「できた、あとは渡すだけだな」


加工が終わったあと綺麗に磨きながら言う、一応魔力消費を抑えてくれる魔道具「精霊の腕輪」。

今、俺が出来る最高の消費軽減アイテムの一つだ。SSO中盤で手にできる魔道具の一つと同じやつだったりする。

軽減率30%はSSO中盤では必要になるからだ、中盤以降のダンジョンならコレくらいのは直ぐに見つかるほどの物。


「マスター、その魔道具はこの世界では伝説級ですよ?」


「え?」


ルンが俺の頭の上で言う、契約はしたがホームは成人してから行く事にした。

基本サポート役だったりするから、滅多に戦闘や俺のしてる事に手は出さない。

妖精族は珍しい種族なため偶に狙われる事がある、その度に倒して役所に突き出していた。


「一応マスターのために町の噂とかを集めてみました、良くて10%くらいだそうです」


「そうなのか?」


「はい、なんでも貴族が持つくらいがそれくらいだとか。あと国宝級でも15~20%くらいですよ?」


「そんなに水準低いっけ?金を出せばそれなりの装備は揃えるだろう?」


「今の段階だと序盤の中期のダンジョンすら攻略できてません」


「もしかして「ゴリゴの地下迷宮」?あそこは序盤中期の中では比較的簡単な攻略じゃないの?」


「はい、でもこの世界はプレイヤー様が居ませんから攻略が低いのです」


まさか「ゴリゴの地下迷宮」がまだとはびっくりする、あの迷宮は序盤では経験値エリアと呼ばれるほどだ。

ちゃんと装備を整えれば3日で攻略できるほど簡単だ、しかも「ゴリゴ」と言われるみんなの大嫌いなあれに似たやつがいる。

しかも黄色で目立つから直ぐ見つけることができる、SSOでも見た目を気にしなければ美味しい敵だったほどだ。

ボスを倒せば1週間は沈静化する、再び「ゴリゴ」が現れることが多いといわれてるからだ。

だが攻略できていないとなると「ゴリゴ」が増える、一度SSOでも検証された結果10匹まで増える事が出たからだ。


「次行くのは「ゴリゴの地下迷宮」だな」


「ホームに行くにもレベルを上げないと行けませんからね」


この後父様母様に腕輪を渡したが、性能より俺からのプレゼントで凄くうれしがっていた。

姉様は凄い強い抱擁をしてきた、一瞬お花畑が見えたほどの抱擁に俺は失神するハメになった。



つづく

SSO知識:「ゴリゴの地下迷宮」

ゴリゴ遺跡の地下迷宮、初級迷宮の中では中位の大きさしかない迷宮。

5階層で構成されているが、とにかく広い迷宮でもある。

最短でボスエリアまで行くとしても3日は掛かる、もし全域を見るなら最低でも3週間は必要。

ゴリゴ迷宮の敵は基本昆虫系モンスターが多い、少数だがこうもりも出現する。

当初SSOで迷宮が開放された時には女性プレイヤーだけではなく、多くのプレイヤーにトラウマを引き起こしたと。

大きい虫が襲い掛かってくる恐怖はトラウマ生産地の一つとされた、ただ初期の経験値が多くコアなプレイヤーは好んで戦っていた。

ボスは黄金のG(ピーーーーーにそっくりな虫だ、金塊の塊を置いていくところがあったのでかなり有用な魔物。



では次回もよろしく。

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